ちょっと気になる宇宙のニュース。
642光年離れたベテルギウスの挙動がおかしいらしい。
もしかしたら、超新星爆発の前兆かもしれないという。
CNN.co.jp : オリオン座のベテルギウスに異変、超新星爆発の前兆か 天文学者
冬の夜空に赤く輝くオリオン座のベテルギウスが、この数カ月間で急激にその明るさを失っているとする観測結果がこのほど発表された。天文学者らは超新星爆発を起こす前触れの可能性があると指摘している。
(中略)
ベテルギウスは地球からの距離が約700光年と、太陽系を含む銀河系の中でかなり近くにある恒星の1つ。誕生から900万年ほどが経過しているとされる。通常、このサイズの星が1000万年を超えて存在し続けることはなく、今後20万~30万年の間に超新星爆発を起こしてその一生を終えるとガイナン氏は見ている。
記事中では700光年と書かれているが、最新のデータでは642光年である。
星としての寿命の末期であることは間違いなく、いつ超新星爆発を起こしても不思議ではないと思われる。
超新星爆発は宇宙の中では頻繁に起こっているが、たいていは遠い銀河での話。
私たちの銀河系(天の川銀河)の中で、しかも642光年という近い距離で観測された前例はない。
これだけ近いと、地球にも影響があるかもしれないと心配されている。
懸念されているのは、超新星爆発で放射されるガンマ線バーストだ。
ガンマ線バーストが地球を直撃すると、オゾン層が破壊され宇宙線(放射線)が降り注ぎ、多くの生物が絶滅するという最悪のシナリオもありえる。過去の大量絶滅の原因のひとつともいわれる。
ただし、ベテルギウスの自転軸は地球に対して20度傾いているため、直撃することはないだろうとも予想されている。とはいえ、爆発直前に自転軸が向きを変えることも予想されるため、可能性はゼロではないという。
爆発しても642光年あるのだから、642年後の話……というのは間違い。
いま観測されているのは、642年前の姿であり、すでに爆発している可能性もある。
爆発が観測されると、ガンマ線バーストもほぼ光速で飛んでくるため、防ぎようがない。
地震と同じで、それが起こるのは明日かもしれない。
できることは、そんな不運が起こらないのを祈るだけ。