危機感が乏しい「はしか」の感染報道

麻疹(はしか)が流行しつつある。
感染者が次々と出てきて、すでに日本国内で数百人を超えているようだ。
しかし、「はしか」に関する報道の扱いを見ていると、あまり危機感が感じられない。

町田市ではしかの患者が報告される 沖縄からのはしか患者と同じ医療機関を同日受診 : ハフポスト日本版

同市によると、患者は30代女性で、4月23日に市内の医療機関を受診していた。女性と同じ日に、同じ医療機関を、別のはしか患者が受診していたことから、女性はこの時に感染したとみられている。

女性は5月5日の午前10時ごろと午後2時ごろ、町田駅―成瀬方面のバスを往復で利用し、町田駅周辺で行動していた。そして6日に発熱、7日に自家用車で医療機関を受診し、8日に遺伝子検査ではしかが判明した。

2014年の蚊が媒介するデング熱が国内で確認されたときは、メディアは大騒ぎして、水際作戦などといってかなり危機感を煽っていた。
虫が媒介する身近にある感染症…デング熱(蚊)とSFTS(マダニ)

2009年には、新型インフルエンザで大騒ぎ。
新型インフルエンザ狂想曲

これらの大騒ぎは、感染者がごく少数、数人レベルでは話だった。
だが、現在流行しつつある「はしか」は、すでに100人を超えているのに、あまり大きく扱われていない。
この差はなに?

おそらく、「はしか」が馴染みのある感染症で、以前からある病気だからだろう。
私の世代だと、はしかは子供がかかる通過儀礼的な病気のひとつとされていた。
日本人にとって得体の知れない新しい感染症ではないので、話題性が乏しいのかもしれない。
その油断が、災いしなければいいのだが?……

たまたま病院に行った女性が、たまたま感染者が来ていて二次感染してしまったということだから、そのはしか患者はあちこちに病原菌をばらまいていたことになる。
満員電車とかに乗っていたら、かなりヤバイよね。

ただ、過去に感染した経験がある人と、予防接種がちゃんとしている人は感染しにくいので、感染の対象者は限定される。インフルエンザと違って、手洗い、うがい、マスクは、まったく通用しないので、予防は予防接種しかない。

感染がより拡大するのか、終息に向かうのか、この1カ月が山なのかな?
危機感が乏しい状況は、かなり心配ではある。

諌山 裕

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