【レビュー】スターウォーズ「最後のジェダイ」

スターウォーズ「最後のジェダイ」
初日の15日夜に観てきた。

待ちに待った新作だったし、楽しみにしていた。
どうだった?
と、聞かれれば、
「面白かったよ」
と、答える。

だが、少々複雑な気分になっていたりもする。
実のところ、まだ鑑賞後の心の整理がついていない。

なんだろう?
この、虚脱感というか、もやもやした気分は?
なにか、スッキリしないのだ。

ストーリーはよく練られていたと思う。長い上映時間(152分)だったが、飽きさせることなく、お尻が痛くなるのも忘れるくらい、目が離せなかった。

それでもなお、見終わったあとに、もやもやした感覚が残ってしまった。

それはなぜなんだろうと、考えていた。

2019年にはエピソードⅨが公開されるし、そのあとのスターウォーズのさらなる続編の制作が発表されているし、来年にはハン・ソロの番外編も公開される。
まだまだスターウォーズの物語は続く。

虚脱感の原因のひとつは、レイア役のキャリー・フィッシャーが、すでに亡くなっていたことだ。この作品が、彼女の遺作になってしまった。
彼女が登場するシーンを見るたびに、「ああ、もういないんだな……」と胸がつまった。出演シーンを撮り終えたあとに亡くなってしまうなんて、彼女は最後までレイアだったんだなと思う。

ハン・ソロは前作で死に(ほんとに?)、ルークも消え、物語中ではレイアは生き残ったが、キャリー・フィッシャーは亡くなった。
そういう意味では、最初の作品から続いたスターウォーズの旅路は終わった。
虚脱感は、そこから来ているのだろう。


特別映像の中で、キャリー・フィッシャーが「家族の物語」と語っているように、壮大な宇宙戦争でありながら、物語の核は「家族」だった。その家族は、この作品で悲劇的ではあるが、いちおうの結末を迎えた。

フォースの覚醒」から主人公となった「レイ」の素性は、まだあきらかになっていない。
一説には、ルークの子供というのがあるらしいが、血筋を残すという意味では、ありかもしれない。

番外編の「ローグ・ワン」でも感じたことだが、戦争映画の色が濃い。
サブキャラが非情にも死んでいく。
戦争なんだからリアリティでもあるのだが、彼らの死に胸が痛む。その点は、ディズニー映画らしからぬ展開ではある。

余談だが、3DCGアニメの「スターウォーズ/反乱者たち」では、エピソードⅣにつながる物語が展開されている。もうすぐシーズン4が始まるが、オビ・ワンが出てきたりして、空白だったエピソードが描かれるようだ。

次のエピソードⅨでは、レイの素性が明かれるのだと思うが、2年後か……。
ルークとレイアは、もう出てこないのだろうが、どういう話になるのやら。

2年は、待つには長いな。

諌山 裕

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