冥王星が惑星から除外される前は、第10番惑星として惑星が想定・仮想されていた。
それをアイデアとした物語も少なくない。
印象深く残っているのは、コミックの星野之宣「2001夜物語 (Vol.1~3) (Action comics)」だ。
収録作品の中の「悪魔の星」に登場するのが、10番惑星「ルシファー」
ルシファーは反物質でできた惑星だった。
そのほかにも、太陽の伴星としてネメシスとかいうのもあった。
いずれにしても、遠く暗くて冷たい星で、名前にもそれを反映したものが多い。
と、現実の太陽系で、真の第9番惑星がコンピュータ・シミュレーションから導き出されたという。
太陽系外縁部に未知の惑星の存在を予測
提案されたモデルにより、太陽系外縁部の40億年にわたるシナリオが示された。太陽系形成初期には、当時の天王星・海王星軌道付近に「惑星X」が存在し、それが重力散乱で遠方に飛ばされ、海王星と6:1の共鳴軌道(海王星6周の時間で1周する軌道)に捕獲された。当時の海王星は、現在の位置よりも10天文単位ほど内側にあったが、マイグレーションと呼ばれる外向きの惑星移動で現在の位置、太陽から30天文単位まで大移動した。その影響により「惑星X」の軌道も80天文単位以遠へ移動したはずであり、そうした仮定のもとに数値シミュレーションを行ってTNOsの軌道進化を追跡したところ、TNOsの軌道分布が現在観測されている分布によく似たものになったという。「惑星X」の現在の軌道は、近日点距離80天文単位以上、軌道長半径100~175天文単位の楕円軌道で、軌道傾斜角は20~40度。「惑星X」は地球質量の0.3~0.7倍、サイズは地球よりもやや小さい氷惑星と予測される。
10年以内には発見されるのでは……ということだが、どこを探せばいいかの見当がついたわけだから、案外、早く見つかるかもしれない。