芸能界のスキャンダルは、あまり取り上げないのだが……。
ジャニーズ問題の報道を見ていて思うのは、絶大な影響力を持っていた芸能事務所に対して、周囲が多大な忖度をしていたんだな、ということ。
櫻井翔、ジャニーズ性加害報道にようやくコメント「憶測で傷つく人がいる」と涙の訴えも「論点違いすぎ」と苦言続出 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
6月5日に放送された『news zero』(日本テレビ系)で、キャスターの櫻井翔が重い腰を上げた。5月半ばから報じられていた、自身が所属するジャニーズ事務所前社長・ジャニー喜多川氏の性加害問題について、初めて言及したのだ。
「今回の件ですが、私には2つの側面があると思います。1つはいま、問題の責任が問われている事務所に所属しているということ。もう1つは、自分は被害者側に見られうる立場に置かれているということです。
私にとって、2つのコメントをすることはむずかしいと考えていました。今もまだどの立場で、どうお話できるのかむずかしいのですが、お伝えしたいことの1つは、憶測で傷つく人たちがいるということです」
時折、涙をこらえる様子を見せながら、緊張した面持ちで語った櫻井。すでに事務所を出て新しい人生を歩んでいる人たちが多くいることに言及し、「発言すること自体がまた憶測を呼び、広げ、無関係な人々まで傷つけることにつながるのではないかと恐れています」と心境を語った。
事務所に対しては「話したくない人の口を無理やり開かせることなく、しっかりとプライバシーを保護したうえで、どのようなことが起こっていたのか調査してほしい」と呼びかけている。
ニュースでも見たが、なんかちくはぐというか、問われていることに対して答えをはぐらかしていると思った。
言いたくてもいえない、あるいは言うことを止められている、そんな感じの発言だ。
ここにも忖度があるようだ。
別記事では、以下のように分析している。
「櫻井翔の真意」か「ジャニーズのシナリオ」か──ジャニーズ事務所性加害問題『news zero』報道(松谷創一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース
一方、その夜の日本テレビの報道番組『news zero』では、ジャニーズ事務所所属の櫻井翔氏(嵐)が、ついに性加害問題について口を開いた。2分強にわたって、ときおり言葉に詰まりながら振り絞るように声を発する櫻井氏の姿からは、強い緊張が感じられた。
発言全文は朝日新聞の記事(朝日新聞デジタル2023年6月6日付)などに譲るが、それは単純に受け止められるような内容でもなかった。本件に対するジャニーズ事務所のこれまでの消極的な姿勢や、過去のさまざまなメディアコントロールも考えれば、複数の読解を導けるものと言える。
果たしてその発言は、「櫻井翔氏の真意」なのか、それとも「ジャニーズ事務所のシナリオ」なのか?
(中略)
現状、この「再発防止特別チーム」がどれほど過去に遡行して調査するかなど、具体的なことはいっさい発表されていない。ジャニー喜多川氏の加害行為はジャニーズ事務所が渡辺プロダクション傘下だった1960年代から報道されており、それを踏まえれば長い期間にジャニーズ事務所に所属した数千人ものひとびとが調査対象となると想定される。
よって、この3人だけでどれほどの調査ができるのかは疑問が生じる。また、林眞琴弁護士が前検事総長(検察のトップ)であることを考えれば、これは検察の捜査に対する牽制とも捉えられる。
以上を踏まえれば、この櫻井発言の見方も異なってくる。つまり、「再発防止特別チーム」は極めて不透明なプロセスで限定的な調査にとどまる可能性もあり、今後の展開しだいでは櫻井発言がこの「ジャニーズ事務所のシナリオ」を強化するためだったとも捉えられることとなる。
もしそうした展開になるのであれば、今回の櫻井発言は「ジャニーズの一員」として発せられたものだと見るべきだろう。それは決して被害者の可能性もある「外部スタッフ」=櫻井翔の真意ではなかったとも捉えられるようになる。
問題をすり替える発言をするときの理由は、だいたい3通りだ。
櫻井氏は、全部なのかな?
一連の報道を見ていて思うのは、この展開は統一教会の問題と類似しているということ。
故ジャニー氏は教祖であり、ジャニーズのメンバーは信徒であり教会の幹部。ファンは一般の信者であり、せっせと献金をする金づるだ。信徒は教祖にはさからえず、不祥事があっても口を封じられる。そして、教団は絶大な権力と影響力を持ち、多くの富を得る。
構造としては同じだね。
ジャニーズ事務所をカルトとして見れば、所属する人たちの歯切れの悪い発言の理由がわかる気がする。
言いたくても言えない、もしくは洗脳されているから問題意識自体が存在しない。教祖を信奉しているから、事務所を守ることが正義だと信じている……のではないか。
事務所を存続させて健全化するというのではなく、解体(解散)するのが最善の道なのかもしれないね。