MANIFEST/マニフェスト | Netflix

 地上波による放送では不人気だったドラマシリーズが、ネット配信でヒット作に転ずる例が少なくない。
 「マニフェスト」はそんな作品。シーズン1からシーズン3まで、Netflixで一気見した。

 あらすじと経緯は以下。

MANIFEST/マニフェスト – Wikipedia

2013年4月7日、モンテゴ航空828便はフライト中に謎の強い光と乱気流に巻き込まれるが、辛くも無事空港へとたどり着いた。しかし、そこには地元警察が待ち構えており、彼らが言うには、現在は828便が離陸してから5年半後の2018年11月4日であると言う。タイムスリップとしか言いようがない不可思議に遭遇しながらも、一応は帰還の喜びを分かち合う乗客とその家族達。しかし、元の生活へと戻るには5年半という期間は大きな障壁となる。更には乗客達にのみ聞こえる「呼びかけ」を始め、様々な怪奇現象が身の回りに起き始めていたのだった。

2019年4月、NBCはシーズン2の更新を発表した。日本では2019年10月15日よりスーパー!ドラマTVでシーズン1が放送された。

当初、本ドラマは6シーズンの計画で製作が進められていた。しかし、シーズン3の1週間辺りの視聴者数が300万人程度で、シーズン2に比べると21から31%下落する結果になった事を受けて、NBCはシーズン4以降の放映をキャンセルしし、シーズン3で打ち切りが決定した。その後、ファンによるドラマの存続運動もあって、最終シーズン4はNetflixが製作・配信する予定となった。各国での他放送局の権利が失効次第、シーズン1-3もNetflixでの独占配信に移行予定である。※移行済み

 NBCの放送で視聴率が低かったのは、毎週1話ずつの放送だったからだろう。間が1週間開くと緊張感が途切れてしまうので、興味が持続しなくなってしまう。
 Netflixでは一挙公開なので、いつでも見られるし、一気見することが可能だ。内容的に続きを早く見たい展開になっているため、一挙公開向けなんだ。

 ちなみに、タイトルの「マニフェスト」は、「manifesto」ではなく「MANIFEST」で、最後の「o」があるかないか。

 ある方の「manifesto」の意味は、
①宣言。宣言書。
②特にマルクス・エンゲルスの「共産党宣言」を指す。
③選挙で、政党・候補者が掲げる具体的な公約。

 ない方の「MANIFEST」の意味は、
①〔船舶・航空機の〕積み荷目録
②〔旅客機の〕乗客名簿
③〔産業廃棄物処理に関する〕管理票、伝票◆産業廃棄物の適切な処理を目的として、産業廃棄物の排出者と処理業者との間で交わされる書類。

 ……となる。
 この作品の場合は、「旅客機の乗客名簿」だ。カタカナ表記だと紛らわしいね。今風の英語参考書の表記であれば、t はほとんど発音しないので「マニフェス」と記述するだろう。

 ともあれ、見だしたらやめられなくなってしまって、一気見にしてしまった。

 ジャンルとしては超常現象ものだが、それが「自然現象説」なのか「宇宙人説」なのか「神の奇跡説」なのかという謎を追いつつ、家族愛やカップル愛を主軸にドラマが進行する。
 アメリカのドラマや映画の一番の特徴だが、家族愛がしつこいくらい描写される。それが国民性だからでもあるが、キャラクターたちの行動の動機は、ほぼ家族愛が原点だ。「家族のために……」と危ないこともするし、命もかける。

 Wikipediaにあるように、シーズン3で打ち切りになったが、Netflixが救済してシーズン4が制作されている。
 公開は2022年後半ということで、あと6か月以内と思われる。
 それに関する記事が以下。

「マニフェスト」シーズン4最終回のスニークピークを公開! | Dramas Note

Netflixは、2022年後半に配信が予定しているドラマ「マニフェスト」シーズン4最終回のスニークピークを初公開した。そこにはミカエラが港にあるコンテナの中で、ある恐ろしいものを発見する様子が描かれている。

(中略)

ニールセンのストリーミング・チャートで「マニフェスト」は首位、Netflixの人気投票で27日間連続で1位を獲得した注目作品だ。彼らはなぜ5年半後に戻ってきたのか、腕に文字が彫られた男は何者なのか?今後の行方が気になるーーー。

Manifest Season 4 | Geeked Week Sneak Peek | Netflix

 「スニークピーク」とは、「先行上映」「プレビュー」「チラ見」といった意味。約2分のシーンの切り出しだ。

 6シーズン予定が4シーズンに短縮されたので、どこまで描かれるのかは興味のあるところ。
 シーズン3のラストで、グレースが刺されるシーンがあったので、死んでしまったのかどうかも気になる。家族そろって「余命」を克服しないと、ハッピーエンドにならないので生きてて欲しいが、死んでも蘇ったりするのかもしれない。

 ということで、続きが気になる作品がまたひとつ増えた。

諌山 裕