本作は、NetflixのオリジナルSFドラマ。
別シリーズの「イントゥ・ザ・ナイト」と同じ世界設定のスピンオフ的作品となっている。
ジャンルとしては「終末もの」
制作はトルコなので、言語はトルコ語。
日本語字幕のみなので、ずっと字幕を追わないといけないのが少々辛い。
英語だったらある程度は言語として耳に入ってくるが、トルコ語はぜんぜん入ってこない。登場人物の中に英語を話す人がいて、英語だとホッとしてしまう。
単発の映画だったら、字幕でも我慢の許容範囲だが、シリーズもので字幕を見ていると疲れる。
太陽でスーパーフレアあるいはコロナ質量放出(CME)が起きて、地球を直撃したために人類の大半が死んでしまった。主人公たちは潜水艦で深海に潜っていて助かった。……という設定。
SFの設定的にはツッコミどころ満載だ(^_^)b
スーパーフレアによる“爆撃”を受けると、大量かつ高エネルギーの放射線や荷電粒子によって生物には致命的ではある。しかし、直撃を受けるのは昼間側の地上であって、夜側のダメージは少ない。
また、劇中で言及されるガンマ線については、ほぼ光速なのでスーパーフレア発生後、約8分で地球に到達する。爆発が1回であれば、脅威は最初の数十分で終わっているはず。
衝撃波はそのあと、18時間~5日くらいで地球に到達する。
脅威ではあるのだが、地球の磁場と大気で、大部分は防げると考えられている。ただ、これまでは大規模なスーパーフレアの直撃を受けたことがないのは事実。
スーパーフレアによって電子機器が使えなくなるのは、過剰な電流が流れて回路が焼き切れてしまうため。発電所や送電線も被害を受けるので、電力網がダウンする。
劇中でもそういう描写が少しだけ出ていたが、なぜか立ち寄った基地では電気がついているし、車も動いている。
衛星電話も生きていて、連絡が可能だったりする。軌道上の衛星は、ほぼ全滅する。
人類がほぼ全滅のスーパーフレアでは、完全にブラックアウトでしょ(^_^)b
また、ガンマ線を浴びた食料の炭素が破壊されて食べられなくなる、という設定はナンセンス。
そんなことにはならないよ。
食品が放射化する懸念はあるが、影響は小さいと考えられている。
むしろ逆で、ジャガイモの場合、糖度が増す、消化が良くなるという研究報告がある。
SF的には問題ありまくりだが、ドラマの主題はサバイバルなのだろう。
とはいえ、人間ドラマの部分でも、いささか不自然さはある。
登場人物の多くが情緒不安定で、トラブルメーカーばかり。極限状態の中であることを考慮しても、「なんでそうなるの?」という展開が続く。
疲れるよ、こういうのは。
それでも最後まで見られたのは、そこそこ面白い部分があったからだ。
評価としては、★5つ中で、
★★★☆☆
の★3つで、採点は甘めでまあまあかな。
シーズン1では決着がついていないので、シーズン2に続くで終わっている。
字幕の翻訳がわかりにくいというか怪しいので、できれば吹き替え版を作って欲しい。