アスファルト」に続き、ジーンズが海洋を汚染しているという研究報告。
ジーンズよ、おまえもか……。
つきつめると、人間が人工的に作り出しているものは、なにがしか環境を汚染しているということでもある。

洗濯されたジーンズの微細な繊維は、海に流れ込んで堆積している:研究結果 | WIRED.jp

ジーンズなどのデニム生地を洗ったときに抜け落ちる微細な繊維が、北極海の海底にまで堆積している──。そんな驚きの研究結果が、このほど論文として公表された。綿のような有機繊維は時間が経てば分解されると考えられてきたが、必ずしもそうではないらしい。遠くまで運ばれて堆積するほどの耐久性があるなら、こうした繊維の流出を防ぐ手立てが求められてくる。

(中略)

厳密にはブルージーンズに使われる繊維は、改質セルロースとして知られている。セルロースとは、綿などの植物を構成する有機化合物だ。

「このような繊維は『天然繊維』と呼ばれています」と、エイシーは言う。「でも“天然”とは名ばかりで、実際には化学添加物が含まれています。また、服を着ているときやクローゼットにしまっている間、周辺環境の化学物質が付着するのです」

(中略)

「地球には非常に多くの人が住んでいるという点が肝心です。人口が多すぎるのです」と、トロント大学の環境学者で論文の共著者であるミリアム・ダイアモンドは指摘する。「そして驚くほど大勢の人がジーンズを履いています。これははっきりさせておきたいのですが、決してジーンズを非難しているわけではありません。このような事例が、人間が与える影響の大きさをよく示しているのだと指摘したいのです」

記事中、「人口が多すぎるのです」というのは、私が以前から何度も書いてきたこと。
環境問題記事で、これが指摘されるのは珍しい。初めてかもしれない。
ちょっと考えれば誰でも思い至る結論なのだが、まるで禁句かのように口を閉ざしてきた。

環境問題を論じるとき、多すぎる人口の問題を俎上に乗せる必要がある。
地球環境中での、適正人口というのがあるはずで、それを超えてしまっているために様々な問題が起こっている。

諸問題は人口が適正水準まで減れば解決する。
自然減を待つのであれば、約230年くらいかかる
それまで待てるか?

医療の発展が死亡率を下げ、寿命を延ばすことになったが、同時に人口が劇的に増えることを助けた。環境問題の視点から見れば、医療は環境負荷を高めていることになる。一人でも多くの命を救う……という医療の使命は立派だが、それによって何倍にも増えた人口は環境を汚染し、破壊する代償を払うことになった。

正義はどちらにあるのか?

食物連鎖の頂点に立つ人間は、他の動植物が増えすぎると、間引きを行う。害獣あるいは害虫、外来植物という人間都合の理由で、問答無用で殺し、処分する。
なんとも身勝手な話だが、自分たち自身に対してはどうするのか?
それが人口問題だ。

二酸化炭素の排出量を制限するように、人類の出生数も制限する必要がある。このまま増え続けると、深刻な気候変動、戦争、疫病、あるいは食糧難で自滅してしまう可能性が高い。
環境問題を唱える人たちは、多すぎる人口問題についても論じてほしいものだ。
それとも、文明の利器を捨て、原始時代のように素っ裸で生きていくのか(^_^)b

諌山 裕

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