楽天Koboをめぐる記事の続き。
痛烈な皮肉に、笑った(^_^)
小田嶋氏の記事のファンなのだが、今回の記事はイチローのようにクリーンヒットだ。
今日はうな重、それともkaba焼き?:日経ビジネスオンライン
社内の公用語を英語にしたことで知られるIT企業がこのほど売り出した電子書籍端末に、発売以来、様々な不具合が続発しているのだが、面白いのは、その不具合の理由だ。
担当者は、雑誌のインタビューに答えて、こう言っている。
「ファームウェアはほかの国でも提供しており、日本語特有の問題を除いては、問題なく利用できるものでしたが、振り返ってみると、すべてにおいて、日本語特有の問題がありました」なんと。
「日本語」がネックだったと言っている。
日本で売り出す電子書籍端末である以上、想定している言語は日本語であるはずなのだが、その日本語が特有の問題を引き起こしていると、彼は言うのだ。
まるで、ガラパゴス環境でガラパゴス言語を使っているガラパゴス消費者が悪いといわんばかりな発言ではないか。
この引用部分に続く、蒲焼きの比喩が最高!(^_^)
なるほど、こういう思考をしていれば、「騒いでいるのはせいぜい2000~3000人でしょう。」として、2000~3000人のクレームはたいした問題ではないといえるわけだ。
問題になったのが電子書籍リーダーだったから安穏としていられるが、これが楽天特製蒲焼きで、2000~3000人が食中毒を起こしたとしたら、営業停止はもとより、会社が傾くかもしれないような事件だったはずだ。
自動車だったらリコール問題に発展するし、欧米だったら訴訟問題になったかもしれない。
2000~3000人のクレームは小さな問題という姿勢に、首を傾げる。
三木谷氏の発言は、ユーザーに向けたものではなく、パートナー関係にある出版社に向けたものだ。だから、「2000~3000人のクレームがあっても、“超”売れてるから心配はない。なにより激安なんだし、大部分の客は満足している」と言いたかったのだろう。
この発言の時点で、10万台くらい売れたらしいから、10万分の3000人=3%にすぎない……という理屈になる。
意地悪な見かたをすれば、3%の人間の不満なんか気にしない、ということでもある。保険会社などでは、顧客満足度97%と自慢するくらいだから、たしかに気にするような数字ではないのかもしれない。
少々小骨があったとしても、食べられないわけではない。激安で売っているのだから、味に少々クセがあっても客は納得する。
まぁ、それも一理ある。
私だって、大陸産の安いウナギを食う。味はかなり劣るが、ウナギはウナギだ。財布の中身が干上がっているとき、ウナギを食べたい気分をある程度満たしてくれる。
だが、本当に食べたいのは「美味いウナギ」だ。
Amazonがこれから出す「日本語版kindleウナギ」が、どんな味なのか、お手並み拝見である。