楽天Koboをめぐる記事
楽天Koboとウナギの蒲焼きの関係
……の続き。
kobo関連の記事が続くが……
まぁ、裏を返せば、それだけ注目されているということだし、電子ブックについての関心も高いということだ。
とはいえ、メディアでのkoboの評価は芳しくない。
発売前は期待も込めて賞賛する傾向にあったが、発売後はトラブルとそれについての楽天関係者からの発言が、火に油を注いでいる。
楽天サイトでのkoboについてのレビューは、解決した問題についてのネガティブコメントは削除するとのことだが、そういうことが可能なら、「うちの店のネガティブコメントも削除して欲しい」と思っている楽天の出店者もいるだろうと推測する。そのへんも、フェアじゃない気がする。
関連記事を2つ。
アマゾンの引き立て役になりかねない楽天コボ カギは「UX」の追求 :日本経済新聞
楽天の電子書籍サービス「kobo(コボ)」がスタートでつまずいた。閲読端末「kobo Touch(コボタッチ)」の初期設定が滞ったり、電子書店「koboイーブックストア(コボストア)」での和書の品ぞろえに批判が出たり、楽天や三木谷浩史社長の反応にさらに批判が広がったりと、悪循環に陥った。
だが、koboの実力が本当に問われるのは利用者が増えるこれからだ。実際に使ってみると、本質的なUX(ユーザー・エクスペリエンス=利用者体験)にこのサービスの最大の弱点がありそうだ。「打倒アマゾン」を全社的スローガンに掲げる楽天だが、日本向けkoboの開業がかえって電子書店としてのアマゾンの強みを引き立てることになりかねない。
(中略)
正直な感想を言おう。このサービスはまだ開発途上だ。ITの世界でいうとβ(ベータ)版よりかなり手前の段階にあるといわざるをえない。この状態で本番商用稼働させた楽天の勇気には驚くほかない。
日経の記事だが、かなり手厳しい。
記事中にあるように、koboの見切り発車的失態は、Amazonにとってはいい教訓というか、同じ轍は踏まないようにする事例になったと思う。
実際に日本語版kindleが出てこないと比較のしようはないが、どれだけ日本向けに最適化されているかで、koboに失望したユーザーが大挙して流れる可能性はある。
以下の記事は、会員登録が必要なページなのだが……
執筆者のkobo苦労話が克明に記されていて、参考になると思う。
トラブル続出!?、ちょっと残念な電子書籍リーダー(第13回):PC Online
そうそう、最初だけPCが必要で、あとは端末上で何とかなるならば、おかんに渡したりしてもいいのかなと思っていたが、コンテンツの入手にしてもkobo自体の操作体系も、いろいろつまずき気味の現状からいって、筆者のような、PCにも詳しく、さらに携帯端末好きならまだしも、ちゃんと使いたい人は、さまざまなもの(端末、ソフト、ストアやコンテンツなど)の熟成を、ある程度待ってから使い始めた方がいいのかなぁ、というのが実感…。
(中略)
まあそんな感じで、「嵐が丘」を1冊購入したことを除けば、あとは無料で適度に楽しんでいたところ、トラブル発生。有料購入した「嵐が丘」が、途中で読めなくなってしまったのだ。ライブラリからタップで表紙が表示されるものの、めくろうと左側をタップすると、トップ画面に戻ってしまう。とりあえず、この本に関しては、どんな操作も受け付けない状態に。
楽天のサイトの「ヘルプページ」から、「本のデータが壊れている」あたりを参照したり、端末をリセットしたりなどで試行錯誤したのち、ようやく復帰できたが、有料での購入物がトラブるのは心臓に悪い。
(中略)
この端末のことをWikipediaで調べたら、元々はカナダの会社の端末を、会社ごと楽天が買い取ったのだという。端末に関しても、サービスやサイト、コンテンツに関しても、「問題だらけ」の状態で世に出してしまったのは、ちょっと勇み足だったような気がしてならない。自社で対処できるのなら、もっと整備してからにした方がよかったのではないか。
ちなみに、ヤフーオークションでは、「新品未開封」のkobo touchが4000~5000円で出品されているが、入札数は少ないようだ。
「新品未開封」って、転売目的で買ったのだろうか? だとしたら、高値は付いていないので、目論見は外れたようだね(^_^)。
おそらく、kindleは価格的にもkoboと勝負できるようなものを出してくるだろう。
同等の価格で、使い勝手やサービスが上なら、Amazonの勝ちになる可能性が高い。
やっぱり、「美味しいウナギ」の方が食指をそそられるのだ(^_^)