Categories: 政治・社会

「募ってはいるが募集はしていない」は迷言(^^)

言葉は時代とともに変化していくものだ。
「役不足」「確信犯」などといった言葉は、本来の意味とは別の意味で使われるようになっている。いわゆる若者言葉は、意味不明な言葉も多い。

そこに首相の名言(迷言)が飛び出した。
これ、歴史に残りそう(^o^)

安倍首相、桜を見る会で「募ってはいるが募集はしていない」と答弁。Twitterでは大喜利に

この発言が報じられると、Twitterでは「#募ってはいるが募集はしてない」というハッシュタグが生まれ、大喜利が始まった。「答弁してはいるが答えていない」「太っているが肥えてはいない」といった投稿が集まり、一時トレンド入りした。

「募ってはいるが募集はしてない」……と、一見矛盾しているようだが、妙に筋が通ってしまうロジックが面白い。

構造的には、事実の肯定ののち否定、となっている。
その心理は、「心情的には肯定するが、建前上は否定する」という政治家としての微妙な胸の内の述べているのだろう……と好意的に解釈もできる。

Twitterで応用例がいろいろと出ているようだが、政治家的には以下のような展開もできる。

「私は嘘をつくが正直者だ」

これ、大部分の政治家に当てはまる。与野党関係なく。

こういうロジックで考えると、政治家や企業経営者たちの二律背反の発言と行動を説明できそうだ。

「自衛隊は軍隊ではないが、軍事力を行使できる」
「真摯に聞くが、聞く耳は持たない」
「誠実に対応するが、誠実に答える気はない」
「景気動向指数は下がっているが、景気が悪くなっているとは思わない」
「女性の活躍は望むが、女性を採用する気はない」
「謝礼はもらったが、賄賂ではない」
「賃金が低く労働時間も長いが、ブラック企業ではない」
「女性社員のお尻を触ったが、セクハラではない」
「部下を殴ったが、暴力ではない」

……等々、考えてみたら、似たような事例はゴロゴロと転がっている。

「肯定のち否定」
世の中は矛盾だらけだね。

諌山 裕

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