嫌煙は盛んだが、なぜ嫌酒はないのか?

kameo0501によるPixabayからの画像

 喫煙者にとっては、どこでタバコを吸うにも、気を遣う社会になった。
 相変わらずマナーのない喫煙者は多いが、吸えるところと吸えないところは明確になった。

 さて、飲酒運転による事故の増加を受けて、いろいろと飲酒についての問題提起がされている。
NIKKEI NET:社会 ニュース

 秋の全国交通安全運動が21日、全国で始まった。飲酒運転による死亡事故が相次いでいることを受け、政府は運動の重点に「飲酒運転の根絶」を急きょ追加。30日までの期間中、都道府県警や自治体などが取り締まりや啓発活動を繰り広げる。

 だが、タバコ問題ほど、積極的ではない。
 嫌煙運動はあっても、嫌酒運動はない。
 タバコの受動喫煙で健康を害すると、喫煙者は肩身の狭い思いをしてきた。
 しかし、タバコの煙で、即、死に至ることはない。何年、何十年後かに発ガンのリスクが高くなるということだ。
 一方、酒は、飲酒運転による事故、酔った人自身の転落事故、急性アルコール中毒、さらには飲酒による暴力事件等で、死に直結することも少なくない。
 なのに、飲酒はタバコのように規制されたりはしない。
 リスクの高さからいえば、タバコよりもずっと高いはずなのだ。
 タバコと同程度に規制するのが、本来の取るべき措置ではないだろうか?

 それができないのは、酒が社会や産業に不可欠で、必要悪だからだ。
 車の運転が完全自動化されるような未来でなければ、飲酒運転はなくならないだろうね。

諌山 裕

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