火星に生命が存在する可能性が、高くなりそうな研究報告。
失われたとされる酸素が、地下の塩水に溶解しているかもしれないという。
火星に生命維持可能な量の酸素、地下塩水に溶解か 国際ニュース:AFPBB News
火星の地表のすぐ下にある塩水には、数十億年前の地球上で出現・繁栄したものと同種の微生物の生命を維持するのに十分な量の酸素が溶け込んでいる可能性があるとの研究論文が22日、発表された。
(中略)
スタメンコビッチ氏は「今回の結果は、火星上に生命が存在することを意味するものではない」と注意を促しつつ、「だが、溶存酸素が存在する可能性によって、火星の生命存在可能性が影響を受けることを、今回の結果は示している」と述べている。
地下の塩水がどこにあるかはだいたいわかっているので、あとはそこに探査機なりロボットなりを投入して、地下を掘って確かめるだけ。
……なのだが、そうは簡単にいかないのが、火星だ。
過去、探査機、探査車が火星に送られているが、失敗例も多く、難しいミッションだといえる。
火星に着陸できた探査車は4例のみ。
火星探査車といっても、大きさが実感できないと思うのだが、人物と一緒に写っている写真があった。
火星を掘るといっても、どのくらいの深さまで掘る必要があるかだね。小さな探査車で掘れるのは、せいぜい数十センチ〜数メートル。地下の浅いところに塩水があればいいが、そうじゃなかったら掘るのは難しい。
地球の地形では、崖などに断面が露出している場合がある。
火星でも同じような場所はあると思うので、そういう場所を見つけられるといい。ただ、地形が急峻だったりすると、探査車が辿り着けないデメリットはある。
地下水が湧き出す湧水のような場所があれば理想的なんだろうね。液体が流れた跡も見つかっているから、可能性はある。
火星が赤いのは地表の土に酸化鉄が含まれているためだが、酸素は鉄と結合して残ってもいる。
地球では、鉄バクテリアでといわれる微生物が、鉄を酸化させてエネルギーにしている。鉄バクテリアは、鉄を腐蝕させるが、肉眼的にはただの錆のように見える。
鉄バクテリアの中でも、ハロモナス科に属する菌は好塩菌(こうえんきん)で、塩分のある環境でも生息できるという。
火星の塩分を含む土中に、鉄バクテリアがいたとしても不思議はない気がする。
いずれにしても、火星に生命が存在する可能性が、さらに高まったとはいえる。
発見されるのが待ち遠しいね。