メタボ、メタボとにわかブームになっている感じだが、テレビでもメタボに関する内容の番組を多く見かける。
いつの時代も健康ブームは周期的に繰り返されてきたが、その背景にあるのは、その時々で発表される科学的な研究成果に立脚している。だが、ときにその「科学的」な根拠が間違っていることもあって、のちに定説から排除されることがある。
健康にいいとされていたことが、じつは良くなかったとか、効果があるとされていたものが、じつはあまり効果がなかったとか、そういうことは少なくない。
ある食品をめぐる、ダイエットブームなどはその典型だろう。
以下の記事も、あらたなブームの火付け役になるかもしれない。
【24】カロリー摂取を控えると記憶力も向上する:日経ビジネスオンライン
小さな虫も、ホ乳類も寿命が延びる
まず、カロリスの効果が顕著に表れるのが寿命である。カロリスの長寿効果は強烈で、小さな虫からホ乳類に至るまで、生物界にほぼ普遍的に観察される。インスリン関連の分子など、長寿効果のメカニズムも科学的に解明されつつある。
この記事だけでは、説明が乏しくて、いまいちよくわからない。
これは過去のエントリで取り上げた「「断続的飢餓の状態」で老化防止?」にも関連しているようだ。
上記の記事では「普段の食事量から20%を削減して、それを長期にわたって持続するというのは、想像以上につらい」……と書かれているが、個人的にはそんなことはない。なにしろ、わたしは50%以上減らして、1年以上経っているからだ(^_^)
もともと1日2食だったのを、1日1食にしているわけで、単純に半減だ。カロリーベースで概算すると800~1000kcal程度になっている。
空腹というのは、ある時間帯になるとちょっと辛いのだが、一時的なものでそこを我慢すると楽になる。その我慢するべき時間に、間食を摂ったりすると、よけいに空腹感が助長されて食べずにはいられなくなる。結果、カロリーの摂りすぎになる。
関連して、空腹と脳の活動に関する記事が以下にある。大元のニュースソースは消えているが、転載サイトである。
米エール大学の研究者らは、空腹を伝えるホルモンに脳の記憶力を高める働きがあることを突きとめた。新しい記憶を作る海馬と呼ぶ脳の領域の神経細胞の結合を増やすことを動物実験で確かめた。空腹が動物の学習や記憶能力を高める可能性を示唆しているという。
グレリンと呼ぶホルモンは空腹時に胃から血液に放出され、脳の様々な場所にある神経細胞の受容体を活性化させる。脳の視床下部では食欲増進作用が持つが、はかの場所での機能は分かっていなかった。グレリン遺伝子のないマウスでは海馬の神経細胞の結合が25%減少する一方で、グレリンを増やすと記憶力が高まることが分かった。(日経産業新聞)
飽食の時代といわれて久しいが、カロリーの摂りすぎでメタボになり、なおかつ、普通に所得があれば食べるものに不自由しないから、グレリンの放出が少なくなって脳の活動が低下し……学力低下になった、というのは飛躍しすぎだろうか?
ともあれ、食事量は抑制した方が、健康にも脳にもいいということだね。