最近のMicrosoftは、Apple以上に先進的になっているのではないかと、そんなことを思わせる企画。
Microsoft、SF短編集「Future Visions」を無償公開 人気作家が書く最新研究の未来 – ITmedia ニュース
米Microsoftがこのほど、SF短編集「Future Visions」を無償公開した。同社が研究開発に取り組む最先端の技術やプロダクト、未来像からインスパイアされた作品のアンソロジーだ。
タイトルでもある“Future Visions”をテーマに、エリザベス・ベア、グレッグ・ベア、デイヴィッド・ブリン、ナンシー・クレス、アン・レッキー、ジャック・マクデヴィット、シーナン・マクガイル、ロバート・J・ソウヤーの8人の人気SF作家が短編を寄せている。
おお!!
読みてぇーー!!
グレッグ・ベア、デイヴィッド・ブリン、ロバート・J・ソウヤーは、私が大好きな作家で、多大な影響を受けた。最近は新作の邦訳が出ていなかったので、もう過去の人になったのかと思っていた。
英語版のみのリリースだが、ぜひ邦訳を出して欲しい。
アメリカおよび英語圏が、科学で世界をリードしているのには、こうしたSFの神髄的な作品が多数出版されているのも背景のひとつだと思っている。科学考証を基盤とした、いわゆるハードSFは、科学的な知見やイマジネーションがなければ書けないし、読んでも楽しめない。
日本にもハードSFを書く作家はいるが少数派で、注目を集めることも少ない。
公開間近の「Star Wars」は娯楽色の強いSF映画だが、ああいう作品を継続的に作れて、興行的にも成功できる背景は、本格SFが受け入れられる文化的な下地があるからだ。ホーキング博士が「STAR TREK」の大ファンであることは知られているが、SFと科学は相互に影響しあう関係だともいえる。
日本では、宇宙SFやハードSFは低調だが、ガンダムに代表されるロボットものアニメは根強い人気がある。そのことを反映して、ロボット開発が盛んであり、ロボットに対して寛容な空気がある。そうでなければ、Pepperは受け入れられなかっただろう。
かつて、日本にはSF専門誌が5~6誌ほど存在していた。SFがブームだった頃の話だ。
しかし、現在は老舗のSFマガジンを除いて、ことごとく姿を消した。最後の牙城であるSFマガジンではあるが、それも風前の灯火。日本の出版界では、「SFは売れない」というのが常套句にもなっていて、本格SFやハードSFを指向する作家は育たなくなっている。
ライトノベルは人気ではあるが、ライトノベルでのSFは軽いというか小道具的な扱いでしかなく、SFというよりはファンタジーに近い。そういうのも好きではあるのだが、ライトノベルが肥大化しているため、バランスとして偏ってしまっているのが危惧するところ。
グレッグ・ベア、デイヴィッド・ブリン、ロバート・J・ソウヤーの新作は、ぜひ読んでみたい。誰か、どこかの出版社に、翻訳をして欲しいなー(^_^)