NHKの「支払い義務化」は先送りになったが、それについて当事者のNHKが以下のような意思表示をしている。

受信料「支払い義務化」の見送りについて(平成19年3月23日)

報道資料
平成19年3月23日
NHK広報局
受信料「支払い義務化」の見送りについて

○ 「支払い義務化」は、視聴者に支払いの根拠をわかりやすくし、公平負担の徹底にも繋がるものと考えています。
○しかし、その前提として、受信料の値下げ、ましてや、1,200億円もの減収に直結する「2割値下げ」とセットということであれば、NHKとしてはとても取りえない選択であり、「支払い義務化」の今国会提出が見送られることは、NHKとしてやむを得ないことと考えます。
○ 受信料の引き下げを考えるにあたっては、経費削減策や事業所に対する受信料のあり方等を含め、収支全体の見通しを立てることが必要であり、NHKは今年9月に策定する「経営計画」の中で示したいと考えています。
○ なお、受信料の「支払い義務化」が見送られても、支払い義務自体は、既に、契約義務を定めた放送法とそれに基づく放送受信規約で定められており、NHKとしては、これまで以上に、視聴者の理解を求める努力を重ねてまいる考えです。

 これを読んで、私は「カチン」と来た(^_^;
 なんだが、言い方(書き方)が横柄なのだ。
 「なんか文句あるか?」と言いたげである。

 減収になるから値下げはできない……というが、市場原理からいえば、売れない商品は安く売るしかない。番組だってそうだろう。NHKの番組の商品価値が、民放よりも高いとは思えない。
 航空会社は、コスト削減をして、料金を下げている。客単価は当然下がるが、それが生き残るための選択だ。NHKにはそうした切迫感がない。
 しかも、求めもしないのに、電波を飛ばしてくる押し売りだ。2割値下げするために、職員を2割減らせばいいではないか。そもそもNHKも民放と同じで、外注スタッフが多い。全部外注にすれば、制作費も安くできるだろう。もっとも、そこで浮いたお金をピンハネする職員がいるんだろうけど。

 Yahoo!のアンケートで、「ブログやSNSの「読み逃げ」は悪い?」というのをやっているが、その中のコメントで、

 「勝手に電波とばして受信料払え、とか言ってる奴らと同じ」

 というのがあった。
 まったく同感だ(^_^)

 上記の広報の文章で、一番カチンとくるのは、
 受信料の「支払い義務化」が見送られても、支払い義務自体は、既に、契約義務を定めた放送法とそれに基づく放送受信規約で定められており
 という部分だ。
 それをいうなら、あらためて「義務化」なんてしなくてもいいじゃないか。
 これからも理解に努力していけばいい。
 主張そのものが自己矛盾している。

 完全義務化は税金化するのと同じだ。
 それをするなら、完全に国営放送にした方がいい。
 それだったら、わざわざ料金を徴収するまでもなく、一般の税金からNHKのための予算を組めばいい。NHKにスタンスの公平さとか、自立なんて求めるのは間違いだろう。現に政府よりの立場なのだから。

諌山 裕

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