糖質制限に関する相反する説

俊哉 佐伯によるPixabayからの画像

糖質制限というと、糖尿病の人の食事の印象だが、ダイエットでもよく目にする言葉。
どこまで糖質を制限するのかについては、諸説あるようだ。

以下の2つの記事は、同時期に出ていたものだが、糖質制限についての相反する説を唱えている。

人類にとっての「正解の食事」とは? | 内臓脂肪がストンと落ちる食事術 | ダイヤモンド・オンライン

 糖質制限食は、ぽっと出の目新しいダイエット法ではありません。
ちょっと仰々しくいうと「人類700万年の歴史を受け継ぐ、ヒトという動物の生理に則した食事」なのです。
私たち人類にとっての正解の食事ともいえます。

(中略)

もし糖質制限をして頭がぼーっとするとしたら、糖質と同時にカロリー制限をするなどして、エネルギー不足になっていることが原因です。
糖質制限で成績が下がるという説には、科学的な根拠がなんらありません。

極端な糖質制限、寿命に影響か=動物実験が示唆-東北大:時事ドットコム

 内臓脂肪の減少などに効果がある糖質制限も、極端な制限を長期間続けると老化を早める可能性がある-。東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らの研究グループが、動物実験を通じてこんな結果をまとめた。

(中略)

その結果、糖質制限食を食べたマウスの寿命は標準的な餌のグループと比べ8~9週短いなど、他の2グループと比べ短かった。飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。
糖質制限をしたマウスの腸内では悪玉菌が増える一方、善玉菌は減少しており、老化に影響を与えた可能性がある。人間も短期の糖質制限で腸内細菌のバランスが崩れることが分かっており、都築准教授は「人間でも十分に起こり得る」と推測する。

比較対象は、以下の2点の記述。

  • 糖質制限で成績が下がるという説には、科学的な根拠がなんらありません。
  • 糖質制限食を食べたマウスの……飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。

「成績」と「記憶力」という表現は異なるが、これは脳機能として考えられる。
前者は、脳機能の低下を否定し、後者は脳機能の低下を肯定している。

どっちが正しいのか?(^_^)

研究成果が真逆になるケースは珍しくないものの、どちらが正しいかによって、私たちの健康管理の方法は異なる方法を採ることになる。

どっちが正しいかわからないのでは、どっちを信じるかという宗教になってしまう。
科学は信じるかどうかではなく、真相を究明することに意義がある。

前者が正しいのなら、糖質制限してもバカにはならない。
しかし、後者が正しいとなると、糖質制限でバカになってしまう。

結果として、これは大きな違いだぞ。

うちの妻は糖尿病なので、糖質制限をしている。
それを続けていたら、記憶力の低下……つまりは認知症を加速するとしたら、深刻な話になってしまう。
由々しき問題だ。

この分野の先生方。
どっちなのか、明確な科学的検証をしてくだされ!

諌山 裕

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  • 前述の筆者が言う所の「糖質制限」と後述の筆者が言う所の「糖質制限」の内容をご確認され判断されることを推奨致します。
    本記事は、巷の「いづれか判断がつかない糖質制限」片方の主張で書かれておらず、両論併記で読者に自ら考えることを促している点では良かったのかと思います。

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