ロッキード・マーチンが「月着陸船」構想を発表

地球の衛星「月」
その月に有人ロケットが行かなくなって、早46年。
かつての21世紀の未来予想では、月面に恒久的な基地ができているはずだった。
そして、次は火星へ……というシナリオは、実現しないまま。

再び月面へ……と、計画が立てられているのだが……。

「月着陸船」構想を発表、米ロッキード・マーチン 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

【10月4日 AFP】今後10年以内に月と火星の探査を再開する米航空宇宙局(NASA)の計画を受け、米防衛・航空大手のロッキード・マーチン(Lockheed Martin)は3日、月面に着陸可能な宇宙船の構想を発表した。

(中略)

定員4人の宇宙船は重量1トンの機材を輸送でき、燃料補給なしで最大2週間の月面滞在と月周回ステーションへの帰還が可能だという。4本の支脚柱を持つこの宇宙船は一見すると、1969年に月面を歩行した初の米宇宙飛行士らが使用した着陸船のより背が高いタイプのように見える。

ロッキード・マーチンの月着陸船

月を周回するルナー・ゲートウェイ

アポロ計画から技術的には進歩しているはずだが、デザイン的には無骨というかあまり変わらないね。いまいち格好良くないと思ってしまうのは、SF映画・アニメの見過ぎか?(^_^)

スペースXの月周回旅行計画は、予定されているスケジュールで可能かどうか疑わしいのだが、こっちの計画は比較的現実的だね。
基本はアポロ計画の遺産だろうが、技術が進歩した分、46年前よりはマシだと思う。

ただ、実際に月まで飛ばすとなると、いろいろと問題は出てくるだろう。

いきなり有人で試すわけにはいかないから、無人機で実験して、ノウハウの再構築。
10年で有人飛行をするとなると、無人機テストを2〜3年に一度のペースで飛ばすことになるのではないか。

月は近いとはいっても、片道3〜4日はかかる。数時間で到着できる、低軌道のISSとは違う。
イーロン・マスク氏のように、いきなり火星ではなく、まずは月に橋頭堡を築くのが道筋だろう。
月面、もしくは月の軌道上で火星行きの大型宇宙船を建造すれば、地球から直接打ち上げるよりも簡単。

月面基地の建設は、火星基地の建設にも活かせるノウハウになる。
着実にステップアップするためにも、月面基地建設は必要。

とはいえ、計画通りにはいかないのが宇宙開発でもある。
アポロ計画が中止になったのは、財政的な問題と、宇宙への関心の低下だった。
特に、財政的な問題は大きい。
巨額の資金を必要とするから、どこからその資金を調達するか。

ロッキード・マーチンの計画も、計画を実現するまで資金が続くかどうかが鍵だろうね。

諌山 裕

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