(←左、ナナちゃんとクリ。どっちも子猫顔(笑)。クリが幼いということか……)

ナナちゃんを再び病院に連れていった。予定外の通院である。

ここ一日二日、食欲がないのだ。がつがつ食べていたのが、飯時になってもねだることをしない。子猫は体温が高いのだが、いくぶん体温が低いようにも感じられたため、診てもらうことにしたのである。

妻が病院に連れていくと、度々訪れているために、恐い恐い状態だったという。食欲がないことを先生に相談するものの、これといった顕著な異常は認められなかった。

「どうしたんでしょうね?」と、先生が猫缶を取りだすと……。その猫缶は入院している他の猫の残り物だったようだ。

(→右、ナナちゃん、鼻の頭が汚れてるよ)

すると、ナナちゃんは恐い恐いモードから、腹減ったよモードへと切り替わり、診察台の上で食べ始めたそうだ。

普通、病院で食べたりしないって(汗)。環境が変わったり、見慣れない人がいると、警戒心の方が食欲よりも強くなるからだ。

ところがナナちゃんは、まるでうちでご飯をもらってないかのように食べたそうである。

(←左、私が仕事しているときに、邪魔しにくる)

どうやら、食べものの味が気に入らないようだ。カルシウム補充のために粉状の栄養剤をふりかけるのだが、それが不味いのではないかと思われる。とはいえ、猫缶だけではカルシウムが十分ではないので、食べてもらわないとナナちゃんのためにもよくないのだが……。

さてさて、困ったものである。

せっかく病院に行ったので、ついでにビタミン注射もしてもらってきた。あとは、贅沢いわないで食べてもらうしかない。

夕刻になってナナちゃんのために、普段は買わない値段の高い猫缶を買いに行った。うちでは人間も猫も食事は質素である(笑)。頭数が多いだけに、経済的にもお安い猫缶を買っているのだ。といっても、栄養面でのバランスは考えている。妻がそのへんにはうるさく、近所のペットフードショップでは売っていないような、バランス栄養食をインターネット通販でせっせと買っているのだ。

(→右、ポーズが面白い寝方……)

高い猫缶は人間が食べても美味しいように作られている。実際、製造メーカーでの試食は人間がしているとのことだ。

まぁ、こういう贅沢は子猫のときだけである。

晩飯でこの高い猫缶を出したが、やはり食が進まないようだ。いやはや、子猫なのに食べものを選ぶのも珍しい。そういえば、ナナちゃんと同じようにカルシウム不足だったシマも、いまだに食べものに好き嫌いがある。

「好き嫌いしちゃだめよ」とは、母親が子供によくいう言葉だが、ナナちゃんにもあてはまりそうだ。

これといって、体に不調があるわけではなさそうなので、腹がすけば食べるとは思うのだが……。

(←左、あくびも一人前)

そんなナナちゃんだが、遊ぶことだけは元気である。最近では、タマコと一緒にいることが多く、始終ベッタリである。今回の掲載分の写真にはないが、次回にナナ・タマ(2匹を合わせて、こう呼ぶ)について触れよう。

ちなみに、注文していたデジカメ専用の外部ストロボが届いた。これで部屋の明るさに制限されることなく、きれいに写真が撮れるようになった。おかげで、撮る写真の枚数が格段に増えた(汗)。それを整理するのも大変で、未整理の写真がたまっている。

なによりも外部ストロボの威力を発揮するのは、シャッタースピードを速くできるようになったため、猫たちの機敏な動きでもぶれることが少なくなったことだ。

(→右、クリにすりすり)

また、猫の敏感な目に対して、直接ストロボの光を向けることなく撮れるようになったことも大きなポイント。外部ストロボは壁に向けて発光し、間接光として使っているのである。人間でもストロボの光が目にはいると眩しいが、暗いところでも視力の利く猫の目は、もっと敏感である。猫写真を撮る人は、注意した方がよい。

諌山 裕

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