当然といえば当然だが、ひとまわり成長している。短めだった尻尾もいくぶん長くなり、頭と体の比率も、体の方が大きくなったようだ。やんちゃぶりも成長して、ほかの猫とも遊ぶが、ひとり遊びもさかんにやっている。
あっちにピョンビョン、こっちにパタパタと飛びはね走りまわる。元気がいいというか、疲れるまで遊んでいる。
クリの毛皮は長くてふさふさなので、毛布がわりというところか。3つ年上のクリだが、精神年齢は幼く、甘ったれだ。ふだんは私たちにやたらと甘える。それでも、年下の猫が来ると、面倒を見ているうちに、兄らしくなっていくものなのだが……。クリの場合は、レベルをナナちゃんに合わせているようである。
しかし、ナナちゃんはほったらかしにして去っていく(笑)。
クリは体が大きいこともあって、動作は緩慢だ。キャピキャピと遊ぶナナちゃんとは、テンポがぜんぜん合っていない。追いかけるにしても、ナナちゃんの方がすばしっこい。クリはついていけずに、取り残されてしまうのだ。
残されたクリは、ナナちゃんが通りかかるまで、そのままのポーズで待っている。近くに来ると捕まえようと……。だが、ナナちゃんはクリに捕まるはずもなく、ヒョイヒョイとすり抜けていく。
遊ばれているのは、クリの方なのだった。
かくもにぎやかに、ナナちゃんは今日もハイテンションであった。