人の性格は、人それぞれで、社交的な人や内向的な人、あるいは攻撃的な人など、それらはその人の個性だともいえる。
その性格が、「腸内細菌」に由来するとしたら、考え方や対処法を見直さなくちゃいけなくなりそう。
性格は「腸内細菌」によって決まる:研究結果 ≪ WIRED.jp
腸内細菌と脳内で起きる行動パターンとの間には、明らかな相関があるようだ。マウスでは、細菌の移植によって「性格」が変わるという実験結果もある。
(中略)
クライアン教授によれば、マウスを使った研究では、腸内細菌が行動にまで影響を与える場合があることがわかっている。例えば、腸内細菌をまったくもたないように繁殖させたマウスは、通常の腸内細菌をもつマウスと比べて非社会的な行動が多くなり、ほかのマウスと過ごす時間が少なくなるという。
同様の影響は、動物の糞を別の個体に移植して腸内細菌を移す「糞便移植」を行ったケースでも見られている。不安傾向の強いマウスに大胆な性格のマウスの糞便微生物を移植したところ、移植されたマウスはより社交的な行動をとるようになったことが確認されたそうだ。
マウスの実験での話ではあるが、人間にも同様の現象があるとしたら、鬱などの精神状態にも腸内細菌が関与しているのかもしれない。
治療で抗生物質を使うと、病原菌だけでなく腸内細菌も殺菌してしまうので、消化不良を起こしたりすることがある。腸内細菌は消化を助けてもいるからだ。今の世の中、殺菌や除菌といって、過剰に潔癖症になっているから、腸内細菌が減っていたり、腸内細菌の種類が偏っていることは想像できる。
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腸内細菌が「不安」「うつ病」「気分障害」の治療にも、「サイコバイオティクス」に動き | Medエッジ
脳は微生物の構成の決定を助ける胃腸/免疫機能に作用し、腸内細菌は神経伝達物質や代謝物などの神経に働きかける化合物を作って脳に作用するという相互作用があると見られている。
腸内細菌叢は、住処を拡大するために人々が社交的である必要があり、そのために脳に働きかけるように進化してきたのかもしれないと説明するアイルランドの研究グループもある。
無菌環境で成育して腸内細菌叢を持たないネズミが他のネズミを認識する能力に欠けると発見している。腸内細菌叢を邪魔してみると、人の不安やうつ病、自閉症に似た行動が誘発された。善玉菌を増やしてやると行動が正常になったという研究もある。
(中略)
初歩的な段階の研究だが、腸内細菌が人間の認識に作用する可能性を指し示していると研究グループは考えている。これまでのところビフィズス菌が最も効果を上げていて、ネズミで2種類のビフィズス菌がうつ病の治療薬よりも不安とうつ病に有効だったとする研究も発表されている。
人間についての検証はこれからのようだが、因果関係が証明されると、精神疾患や自閉症などの心の問題の治療方法が変わるように思う。
とりあえず、ビフィズス菌のヨーグルトを食べよう(笑)
ヨーグルトは好物だし。