話題作らしい「スプリガン」を見た。
日本のアニメとしては珍しい、1話が45分程度の長めで、1シーズンが全6話構成。

感想としては、
可もなく不可もなく凡作だな。

原作が30年前(1989年〜)なので、アイデア的に古くささは否めない。
1990年代は、第二次オカルトブームだった時代で、オーパーツという言葉が広まったのもこの時期。

オーパーツ【ooparts】
《out of place artifacts(場違いな人工物)からの造語》その時代の文明にそぐわない古代の出土品。当時の技術では製作が不可能と考えられる加工品など。

現在の若い世代には馴染みがないかもしれないが、その時代を通過してきた世代にとっては、いささか古くさく感じてしまう。
ただ、令和になって昭和のオカルトブームが再燃しているそうなので、若い世代には新鮮なんだろう。

私にしてみれば、
「いまさらオーパーツかよ」
と、ため息しか出てこないのだが(^_^)b

アクションが見せ場とのことだが、その見せ方に目新しさはなく、いまいち盛り上がりに欠ける。
主人公(御神苗)は「殺したくない」といいつつも、かなり非情に敵を殺しまくってる。自分のことをバーサーカーと自覚しているようだが、殺しまくっていることに対する葛藤は微々たるもの。むしろ、殺すことを楽しんでいるようにも見える。

殺し合うことのおぞましさや、死に対する恐れなどがあまり描かれていないので、「死」が軽く感じられてしまう。
「彼の信じる正義のための殺し」ではあるのだが、その建前に説得力が乏しい。

スプリガン側のアーカムの研究者や兵士たちも、バタバタと多数死んでいくが、こんなに犠牲者が出る組織は自滅するよね。指揮官の責任問題だよ。
いったいその人員は、どうやって補充するんだろうか?
軍隊としても、これでは成り立たないように思う。

また、オーパーツの謎を解明するという部分に関しても、あっさり解き明かされてしまって、なんか拍子抜け。謎解きの面白さは、ほとんどない。

しかしまぁ、そこをつっこんではいけないんだろうね。
だとするなら、この作品の面白さは、どこにあるんだろうか?……と思ってしまう。

「次シーズンに続く」で終わっているので、シーズン2が予定されているようだ。
しかし、期待値は低いというのが率直なところ。

☆5つの評価でいえば、
★★☆☆☆
の★2つだね。

諌山 裕

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