前述の書き込みに関連した話題。
ヒッグス粒子を探せ 質量の起源解明へ国際プロジェクト|科学|カルチャー|Sankei WEB
現在の素粒子にはそれぞれ固有の質量があるが、宇宙誕生時には、すべての素粒子は質量がゼロだった。ビッグバンから10兆分の1秒後、重いヒッグス粒子が宇宙空間を満たすようになり、素粒子は「ヒッグス粒子の海」にどっぷりと漬かるようになった。
水中を歩くと、水の抵抗を受けて体が重くなるように、それまで空間を身軽に飛び回っていた素粒子は、ヒッグス粒子の抵抗で動きが鈍くなり、重さ=質量が生まれた。人間の体や金の延べ棒に重さがあるのは、ヒッグス粒子のおかげなのだ。
この記事の冒頭に、
物質に重さ(質量)があるのは、なぜなのだろう。
とある。
その答えを探すのが、この記事の主題となっている「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)実験」だ。
素朴な疑問だが、解明が難しい疑問だ。
この産経新聞の科学記事を書いている記者は、的確かつ、わかりやすい記事を書いている。
他の新聞の記事では、なかなかこうはいかない。
おそらく、科学に精通している記者だと思われる。
端的に事実を伝えるだけではなく、科学のツボを押さえていて、関連する話題にも触れ、興味を抱かせる内容になっている。
「ダークマター」の記事には記者の署名がなかったが、たぶん同じ人だ。アプローチの仕方が同じだからだ。
ヒッグス粒子の中に、超対称性粒子のことが出ていた。
その一節はこう。
自然界には重力、電磁気力、原子核を形成する強い力、原子核の崩壊を引き起こす弱い力の4種類の力がある。これらは宇宙初期には1つだったと考えられている。重力を除く3つの力を統一して説明する大統一理論では、「超対称性粒子」という未知の素粒子の存在が予言されている。
なるほど、ダークマターの記事とのつながりが、ここに出ているわけだ。
この産経新聞の記者、長内洋介氏の記事は、要チェックだ。