「指導者らが科学に頼り出した」の勘違い

Towns submerged in a warming planet

環境活動家グレタさんは、なにかと話題を振りまくが、子供だなーと思わせることは多い。
いやまぁ、実際、子供なんだが。
視野が狭いというか、それが一途な面にもなっているのだが、彼女のような思考で世界が動くと、大混乱だろうね。

「指導者らが科学に頼り出した」 グレタさん、コロナ禍を語る

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)が20日放映の英BBC放送のインタビューで、新型コロナウイルスの拡大で各国指導者らが突然、科学に頼るようになったとし「新型コロナが科学の役割を変えた」と述べ、地球温暖化問題でも科学を重視するよう訴えた。

「科学に頼るようになった」のではなく、科学を自分たち(指導者)に利するように利用しているだけだよ。

新型コロナに関していえば、科学者の主張を政治的に利用している面があり、ある政策を実行するのに責任転嫁している場合もある。緊急事態宣言の発令も、専門家会議の意向を根拠にして、それがもたらす経済的な損失が発生しても、政治的な責任を追求されなくてもいいようにした。

アベノマスクが失敗だったのは、首相サイドが勝手にやったからで、「専門家会議がマスクを配布するように進言した」という根拠があれば、批判されずに済んだ。

いつの時代でも、科学は権力者に良くも悪くも利用されてきた。
というか、科学(古くは錬金術)が発展できたのは、権力者の思惑でもあったからだ。

学術的な探求……というのは、科学の理想論であって、資金提供する側にすれば、そこから利益を得るためである。
医薬品の開発、感染症のためのワクチン開発も、それが利益をもたらすと見込まれているから製薬会社は開発しようとしている。開発に必要な投資に対して、リターンの利益が見込めないようなら、開発は中止される。

「地球温暖化問題でも科学を重視するよう訴えた」というが、それもリターンがあるかどうかだよ。
科学は無料ではないし、ボランティアでもない。研究や開発には資金が必要だし、科学者だって食べていかなければならない。科学者が食えなければ、科学は進展しない。

その資金はどこから出てくるのか?
国の予算であったり、企業の投資だったりする。パトロンが必要なのだ。
科学者自らがベンチャー企業を起こし、自分で利益を確保する場合もあるが、それは希なケース。
多くは、国や企業がスポンサーとなる。

スポンサーの意向は重要だから、科学者が中立の立場でいることは難しい。資金を止められれば、研究を続けることはできない。日本では、基礎研究に関する予算が削られて、将来が危惧されている。すぐには実用的な成果の出ない研究は、その意義とは関係なく、採算の取れない研究とみなされる。

地球温暖化問題の科学とはなにか?

グレタさんに都合のいい科学のことなのか?
科学の答えは、ひとつではないことも珍しくない。ある説に対して、反対の説を唱える場合もある。

地球温暖化問題も同様だ。
IPCCの主張が、全面的に正しいとは限らない。IPCCとて、関与する国の影響下にあるのだから。WHOが中国の影響下にあったように、完全に中立の組織というのは存在しない。

「これ以上の温暖化阻止には、人間の数を10分の1に減らすしかない」という科学的な主張が支持されたら、それを実行するのが正しいといえるかね? 環境問題の元凶は、多すぎる人口であることは間違いないのだから。

科学とは信じることではなく、疑うことから始まる。
それは正しいのか?
別の答えはないのか?
真相はなんなのか?
疑うことをせず信じるだけでは、宗教になってしまう。

温暖化で人類が滅亡するよりも、細菌やウイルスによる感染症で絶滅する可能性の方が高いようにも思う。
今現在は新型コロナが大問題になっているが、じつは抗生物質がまったく効かないスーパー耐性菌の問題の方が深刻で、これによる致死率の高い感染症が広がると治療に使える薬がない。

ウイルスは宿主の細胞に侵入しないと増殖できないが、細菌は栄養源さえあれば自己増殖できるため、爆発的に増殖できてしまう。スーパー耐性菌に効く薬はないため、大流行すると手の施しようがなくなる。人類絶滅のシナリオにはいくつかあるが、感染症による絶滅もありえる。

私が前々から書いていることの繰り返しになるが、地球温暖化問題は些末な問題でしかない。
現在の温暖化傾向が、今後、どのようになっていくかは、100年〜1000年〜1万年経ってみないとわからない。

いずれにしても、温暖化は一時的な現象にすぎないということ。
今現在、そして今後数百年は厳しい時代が続くかもしれない。
だが、それは地球の46億年の歴史の中では、ほんの一瞬でしかない。
それが、科学的な事実だ。

地球温暖化問題は時間が解決する。
その時間とは、1万年〜100万年のスケールだ。

楽観的に見積もっても、人類が今後1万年以上、文明社会を維持できるとは思えない(^_^)b
争いが絶えず、地球の資源を食い尽くす人類は、ガン細胞のごとく制御が効かない。その未来にある宿命は、自滅しかないように思う。

恐竜が絶滅して哺乳類の時代になったように、人類が絶滅すれば地球温暖化問題の元凶はなくなり、地球は自然回復するだろう。それが究極の解決策なんだ。

そして、人類絶滅後には、あらたな進化が始まり、地球に君臨する種が出てくるだろう。
恐竜時代に地面を這いずり回っていた齧歯類が、人類に進化するのに要した時間は、たったの6500万年ほど。

6500万年後の地球には、人類ではない別の種を起源に持つ知的種族が、文明を築いているかもしれない。
それでいいじゃないか(^o^)

諌山 裕

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