The ALMA correlator, one of the most powerful supercomputers in the world, has now been fully installed and tested at its remote, high altitude site in the Andes of northern Chile. This wide-angle view shows some of the racks of the correlator in the ALMA Array Operations Site Technical Building. This photograph shows one of four quadrants of the correlator. The full system has four identical quadrants, with over 134 million processors, performing up to 17 quadrillion operations per second.
くどいようだが、「スパコンは科学技術の頭脳か?」の続き(^_^;
まずは関連記事から。
「事業仕分け」のキビしくキツい姿勢は どこへ向かうのか | 時評コラム | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
たとえば、話題の「スパコン」である。作業しながら中継を見た限りで、勘違いもあるかもしれないが、仕分け人は「世界2位ではダメなのか」といったように記憶している。これれこそ説得のチャンスで、相手をさえぎってでも「1位でなければダメです。なぜなら」と説明するべきところだろう。
(中略)
しかし、「研究者が夢を追うだけではなく、一般人が『なるほど、巨額の税金投入の意義がある』と得心できる説明ができなければOKできない(評価者のコメント)」と、覇気も感じられないような説明人の発言を比べれば、仕分け人のコメントに軍配をあげざるをえない。
まったく同感だ。
これについては、「事業仕分けに見る、プレゼン能力のなさ」でも書いたように、プレゼン能力のなさである。
仕分け人はスパコンが不要だといってるのではないし、必要性は認めているものの、要求されている予算は本当に必要で有効に活用されるのかを問題にしているのだと思う。
それが費用対効果の問い詰めになっているのだろう。
要求側は、仕分け人に対して、説得力のある説明ができなかった。
あるいは、説得させる材料がなかったことが問題だということ。いろいろな仕分け議論を見ていて、要求側から「わかりません」「資料がありません」「具体的にはわかりません」などといった返答が多かったのが印象的だった。
スパコンに関していえば、事実上、富士通しか開発には関わっていないから、富士通を支援するかどうかという話になる。スパコンの研究といいつつも、大学が主導しているわけではなく、企業にまかせていることも問題だろう。
説得力ということでは、オバマ大統領の記事に関連することがあった。
今後10年で科学、数学分野等を世界トップに~オバマ大統領が演説:RBB NAVi (ブロードバンドコンテンツ 検索サービス) 2009/11/26
このキャンペーンは、自国の青少年の科学・技術・工学・数学に関する能力について危機感を抱くアメリカが、国の優先課題としてこれらの分野の教育に力を入れていくという新しい政策。オバマ大統領は「これからのアメリカの発展のために、学生たちが科学や数学などの分野で世界をリードしなくてはならない」と語った。さらに「今日打ち立てたこの政策で、今後10年で科学、数学の分野で世界のトップをとる」としている。
つまり、将来へのビジョンというのは、こういうことだ。
これでも漠然とはしているが、ゴールとしての目標にはなる。
スパコン予算凍結に対して、批判的な科学者の声も上がっているが、じゃ、今後どういう目標でやっていくのか?……という声は聞こえてこない。「10年で世界のトップをとる」という高い目標は、なぜか出てこない。
また、次のような記事もあった。
ノーベル賞受賞者らが仕分け批判で集結 「世界一目指さないと2位にもなれない」 – ITmedia News
江崎氏は日本人にノーベル賞受賞者が少ないことを引き合いに、「日本の科学技術は一流ではない。ここでお金を出さないとますます悪くなることは明らか」と皮肉交じりに話した。
自虐的な意見だが、日本が一流じゃないのは、国民性や大学の体質もあるのではないか?
多くの研究者がアメリカや欧州に渡るのは、そこが世界の中心の舞台だからだ。
特にアメリカは、覇権国であり、世界の基軸通貨であるドルの発行元であり、世界中に情報を発信するのに不可欠な言語である英語の国である。あらゆる条件が「世界」を目指すのに適した環境だ。
科学、IT関連、映画、音楽、野球……等々、優秀な人がアメリカを目指すのは、そこに世界の頂点に登るための前提条件がすべてがそろっているからだ。
科学関連の予算を無制限に投入したら、日本が科学界の世界一になるのか? ノーベル賞をたくさん取れるのか?……というと、たぶん、それは無理。
野球のWBCで世界一になったといっても、相変わらずメジャーを目指す日本人選手は多い。短期決戦で1位になれても、舞台として世界一にはなっていないということだ。
ノーベル賞を取るような天才の割合は、おそらく日本もアメリカも大差ない。IQ140以上の天才の出現する確率は、0.25%だという。そのうち、科学的な成果を達成するのは何人だろうか?
ともかく、アメリカは日本の約3倍の人口があるわけだから、天才の数も3倍だろう。中国はもっと多くなるはずだが、貧富の差が激しくて教育レベルの差がありすぎのために、まだそれほど科学界では台頭していない。しかし、それも今後は変わってくるだろう。
少子化の問題は、納税者が減るということばかりが注目されるが、世界を変えうる天才の数も減るということの方が問題な気がする。