「履歴書のウソの見抜き方」の盲点

 就職や転職でなにかと面倒なのが「履歴書」
 一度の面接で採用が決まればいいが、たいていは結果が出るまでに数社の面接を受ける。つまり、何通も履歴書を書かなくてはいけない。
 履歴書を書くときに困るのが、過去の職歴だ。
 何年から何年まで、どこの会社にいた……というのが、正確に思い出せないことがある(^_^;
 最近のことならまだしも、ン十年前となると、記憶が曖昧だからだ。
 それで、だいたいこのくらいと、テキトウに書くことになる。別に悪気があるわけではない。正確性に欠けるだけだ。

 大なり小なり履歴書は、曖昧なものだと思う。
 その履歴書に対して、人事担当者がウソを見抜く方法を伝授している記事があった。

履歴書のウソの見抜き方教えます(プレジデント) – Yahoo!ニュース

 そこで、私ならどうするか。まず履歴書を提出してもらうまでは同じ。次に、それを受け取った後で、こう指示を出すのです。「次の面接までに社会保険事務所に行って、年金記録台帳のコピーをもらってきてください」。
 持ってきてもらった記録を見れば、過去の職歴は一目瞭然です。実際には1~2年ごとに会社を変わり、過去に5回も6回も転職していたとわかれば、仕事に対する姿勢に疑問符がつきます。
 同時に、その記録で年金保険料の事業者負担額と本人負担額もわかるので過去の所得状況も把握できます。「前の職場では年収○○万円を得ていたので、その程度は欲しい」という本人の希望額が妥当かどうかもチェックできるというわけです。

 う~む……
 これって、かなり限定された手法だと思うよ。
 私に限っていえば、会社としてちゃんと厚生年金に入っていた会社だったのは、5社のうち最初の1社だけ。あとは年金はもとより健康保険すらなかった。健康保険は国保だし、年金は国民年金になるのだが、年金は入っていない(というか払えない)。
 そういう会社だったら、この手法は役に立たない。
 中小企業でも、小の部類の会社は、どこでも似たようなものだと思うから、年金記録でどうこういうのは、ある程度の規模が大きい会社だけにしか通用しない。
 免許証も持ってないから、免許証からの推測も使えない。
 この記事を読むと、厚生年金に入ってないような人間、免許証を持ってない人間は、採用基準から外す……というふうにも読み取れる。
 まぁ、これもひとつの格差なんだろうね。

諌山 裕

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