人口減少のフェーズに入っている日本。
 政府のいう少子化対策を行ったとしても、この減少に歯止めはかからないだろう……というのは過去記事にも書いた。
 そもそも増えすぎていた人口が、自然の摂理の一環として、揺り戻しているだけと見ることもできる。

 それに関した記事が以下。

「日本の人口は半減する」が、そもそも1億2千万の人口そのものが異常だった(荒川和久) – 個人 – Yahoo!ニュース

この連載でも何度か「2100年には日本の人口は6000万人になる」とお伝えしているが、それは2017年推計結果(出生死亡ともに中位推計)に基づくものである。その時点では2100年の総人口は約5970万人になるとされていた。

今回の推計では同じ2100年の総人口は約6280万人と少し増えている。これは何も出生数予測が前回からあがったわけではなく、さりとて死亡数予測が前回から下がったわけでもない。出生と死亡という自然増減にかかわる数字はほぼ前回と変わっておらず、2100年の人口が増えているのは外国人人口の増加によるものである。2100年時点で、総人口に対する外国人比率は現在の2%から15%以上に増えているからだ。

(中略)

いずれにしても、2100年には今の人口の約半分の6000万人程度になることは避けられない。多少の移民が増えたとしても、数年後ろ倒しになったとしても、大きくは「人口は半減する」のである。

今回、2120年までの推計が出ているが、それでは中位推計で人口4970万人へと減少し、大正時代と同等になる。

江戸時代〜2120年までの人口推移と推計

(中略)

顔を真っ赤にして叫ぼうが、予算をふんだんにつけようが、出生数は増えないし、人間を不老不死にはできない。

そもそも1億2千万人の人口だったこと自体が異常なのだ。

(中略)

もちろん、その間の50年の過渡期は痛みが伴う。

しかし、できもしない出生増に予算をつぎ込むより、このバランスの悪い50年をどう乗り切っていくか、そっちの方向に舵を切るべき時に来ているのは間違いない。

そのためにも、高齢者はもはや支えられる側ではなく、数少ない子どもたちを支える側にならないといけないだろう。

 著者の結論については、私も同感。
 これも過去記事に書いたが、人口が減少する社会を、どう回していくかを考える方が建設的だ。人口減少は環境問題にとってはプラスに働くと、ポジティブ思考しないといけない。単純にいえば、人口が半減したらエネルギー消費量や二酸化炭素の排出は半減するだろうし、必要とされる食糧や資源も半分で足りる。
 経済をどう回すかは難題ではあるが、大正時代はその人口で日本はやりくりしていたのだから、できないわけではなかろう。

 大量生産、大量消費、経済成長ありきの社会は、成り立たなくなることは確実。自給自足、ゼロ成長でつつましく生きていくような時代になるしかない。
 人口減少を悪いこととしてではなく、利点として受け止めていく必要がある。
 それは社会の価値観の大転換でもある。

 現在は人口が増加しているインドなどでも、遠からず減少に転ずるだろう。生物としての人間は、際限なく増え続けることが不可能だからだ。多少の増減はありつつも、世界人口はいずれピークを迎え、減少を始める。どこまで減少するかは世界情勢に左右される。世界情勢とは、食糧難、水資源や鉱物資源の不足、エネルギー問題、戦争、新たな疫病の出現などだ。
 地球環境が許容できる人口には上限があると思われるので、その許容範囲までは人口が減ると予想される。

 まぁ、2100年には私は生きてないから、今の子供たち世代の話だ。
 世界人口が半減すれば、脱炭素や環境問題も改善はされるだろう。これまた何度も書いているが、多すぎる人口が根本原因だからだ。

 22世紀がどんな未来なのか?
 バラ色ではなさそうだけどね。

諌山 裕

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