自衛官募集ポスターがテレビアニメ 「GATE」 とコラボ

自衛隊は、災害時には頼りになる救助隊として扱われ、国防に関わる問題では「軍隊」として疎まれるという、不遇な立場にある。自衛隊の存在が合憲か違憲かといった議論もあるが、「もし、自衛隊がなかったら……」と考えると、今の日本はなかったかもしれない、とも思う。自衛力というか、軍事力を持たない国は、軍事力を持つ国から舐められることは必然だろうからだ。

……と、お堅い話ではなく、自衛官募集のポスターに、テレビアニメ「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」がコラボしているという話。
今朝、通勤途中に西武池袋線の池袋駅で見かけた。
「へぇ~、ナイスなポスターだな」
それがこれ↓

防衛省 自衛隊 自衛隊東京地方協力本部 防衛省・自衛隊採用説明会 特設コーナー

自衛官募集・テレビアニメ 「GATE」 と奇跡のコラボ

アニメファンには周知のことだが、「GATE」は自衛隊が主役の作品だ。ドラゴンやエルフが実在するファンタジーな世界と現代の日本がGATEを通してつながり、双方の世界の人々が戦ったり助け合ったりする物語だ。
異世界への先遣隊として進出した自衛隊は、異世界の勢力と外交交渉をしたり、ときには武力衝突したりする。自衛隊にとってはけっこうシビアな問題なのだが、相手が異世界ということで、なかなか大胆な行動をする。そこには自衛隊の抱える矛盾もあったりして、ある種の問題提起にもなっている。

現在、「GATE」は第2期のアニメが放映中だが、楽しみにしている作品のひとつだ。
この作品の原作は、小説投稿サイトに掲載されていたものだというのも異色だ。メジャーな出版社から出てきた作品ではなく、いわば小説のインディーズから出てきた作品だといえる。
アニメ作品の多くは原作付きだが、原作となる作品が枯渇気味であることが、インディーズにまで原作を求める一因になっているのだろう。
毎シーズン、アニメシリーズの新作は30本前後制作されている。シーズンというのは、1クール、12~13話分のことだが、日本ではこの1クールを「第1期」と呼ぶ。続編が制作されることは希で、「第2期」としてシリーズが再開されるのは、人気があることの証でもある。

原作者の柳内たくみ氏は、元自衛官ということもあって、自衛隊の描写はリアルだ。特に、武器の描写はかなりマニアックだ。そこが他の作品とは違うリアリティのひとつになっている。自衛隊のことをあまり知らなさそうな野党議員の方たちは、勉強のために見た方がいいのでは?……と思う(^_^)。


金元寿子, 東山奈央, 種田梨沙, 戸松遥, 日笠陽子, 内田真礼, 安元洋貴, 石川界人 諏訪部順一
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2015-09-30



自衛隊が主役の 「GATE」が、リアルな自衛隊とコラボするのは必然ともいえるが、本来の目的の自衛官募集にどれほど効果があるのかは……不明。
まぁ、面白いとは思うけどね。
狙いは話題性なのかな?
それならある程度の効果はあると思う。
このポスター、掲示するだけではなく、配布してくれるとうれしいのだが……。なんなら有料でもいい。マニアは欲しがると思うよ(^_^)。

諌山 裕

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