【レビュー】バイオハザード: インフィニット ダークネス

このところネット広告でよく見かける「バイオハザード」の新作ドラマが、Netflixで配信中だ。
見たのは先週だが、いちおうレビューしておこうと思う。

バイオハザード: インフィニット ダークネス | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

ラクーンシティの悪夢から数年後、ホワイトハウスを突然襲った謎のウィルス事件。その真相を追うレオンとクレアは、やがて恐ろしい陰謀の存在にたどり着く。

フルCGのアニメで、全4話のシリーズだ。
1話が30分程度なので、2時間の映画を4パートに分けたようなもの。

公式サイトに「公開年: 2018」となってるが、それ間違いだろ?
見たときに「え?」と思った。
公開日は2021年7月8日、これが正しいはず。
公式が間違ってどうする?

リアルなフルCGアニメはいろいろと作られてきたが、どれもいまいちだった。
見た目はリアルなんだが、動きが不自然だったり、演技が下手だったりして、せっかくのリアルCGが台無しになるパターンが多い。

本作は、かなりいい線までいっている。
シーンによっては実写に肉薄するような描写もある。
惜しむらくは、ところどころに不自然なぎこちなさが残っていて、そこでしらけてしまう。
まぁ、それでもよくできてはいる。

実写と区別がつかないレベルを100点とすれば、本作は70点くらいかな。

過去のバイオハザード作品の流れにそったシリーズなので、キャラクターや物語の背景にはつながりがある。前の話を知らなくても、この作品だけでそこそこ楽しめるような作りにはなっている。

「バイオハザード」はゲームと映画やアニメの映像作品とで、ひとつの世界観ができあがっているので、そのパターンを踏襲するものだし、それがお約束でもある。
そういう意味では、新鮮味は出しにくい。

本作でもパターンは踏襲しつつ、映画っぽさを出そうとしているのがうかがえる。
ただ、それが過去に見た映画のイメージを真似しているのかパロディなのか、既視感が多いように思う。

冒頭のヘリが墜落した戦闘シーンは「ブラックホーク・ダウン」だし、潜水艦のシーンはいくつかの潜水艦映画を思い出したし、極秘施設に侵入するくだりは「ミッション:インポッシブル」のようだし、最後のモンスター化した敵との戦いは「ハルク」のようだ。

オマージュなのかもしれないが、新鮮味は乏しい。
むしろ、ゾンビの出現率が少なくて、バイオハザードっぽくない作品になっている。

ストーリー的には平凡。
フルCGの技術と使い方が、ここまで進歩したことは評価したい。

諌山 裕

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