子どものスマホ利用に関する記事。
……なのだが、以下の部分はいささかステレオタイプすぎないか?
小寺信良「ケータイの力学」:子どものスマホ利用でネットは変わるのか(1) – ITmedia +D モバイル
また、新しいなにか変なものが流行始めたと警戒する向きもあるが、これはコミュニケーション論を伝える良いチャンスだ。お母さんは機械のことは分からないからと、ネットやスマホの問題はお父さんに丸投げする傾向もある。
だがここでポイントとなっているのは、キカイはキカイでも“人に会う”ほうの機会なので、この点ではお父さんよりもお母さんのほうが適任である。だっておそらく世の中の半分ぐらいのお父さんは、嫁と子があるというだけで基本キモヲタみたいなもんなのだから、コミュニケーション論を期待する方が無理だ。若いころ、嫁さんに死ぬ気で声をかけて今があるだけである。
下線部分は私が引いた。
小寺氏の記事は、技術的な問題点については鋭い指摘をしているので参考になるのだが、それ以外の部分では詰めが甘い(^_^)。
技術的な部分では、しっかりしたデータを示しながら、分析をしているのに、一般論的な親子関係の話になると、ステレオタイプなイメージ……チープですらあるイメージを展開する。
「キモヲタの男親」という決めつけは、いったいどういう根拠から発しているのだろう?
ネットリテラシーなどを論じる以前に、そんな親子関係が「普通」であるような状況の方が問題だよ。
その論拠となっている親子関係のデータも出すべきだね。
うちには子どもはいないが、子どものいる友人達で「キモヲタの男親」などという人はいない。男親でもしっかりと子ども達と向き合っているし、コミュニケーションも取れているようだ。そうでなくては、よい家族ではいられないだろうし、お父さんと遊ぶのが楽しいという子どもにもならない。
親子関係が良好ではない子どもが、不良になったり、いじめっ子になったりする。
世の中の親の半分が「キモヲタの男親」だとしたら、世の中の半分の子ども達は悲惨な環境にいることになる。
それじゃ、世も末だ。