「頭悪い」と切り捨てることのリスク

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「頭悪い」と切り捨てることのリスク

体に障害がある人を差別したり侮辱したりすることは批判される。
昨今、差別やヘイトに対して敏感になっている。
しかし、以下の記事には首をかしげたくなる。

山口真由氏 “マスク拒否男”をバッサリ「結局頭悪いんだろうなって思っちゃう」/芸能/デイリースポーツ online

弁護士・山口真由氏は「この人の主張って、話してると頭良さそうに見えるし、法的にも自分の身体に対する権利っていう成り立ちうる議論をする。でもやっぱりそういうときに思うのは、こういうふうに自分の正義を振りかざして他人の気持ちを慮ることができない人って、どんなに頭良さそうに議論しても、結局頭悪いんだろうなっていうふうに思っちゃう」と切り捨てた。

「頭悪い」と侮辱することは、差別やヘイトには該当しないのだろうか?

頭が悪いのは病気の可能性や、知能が低い可能性もある。
それは、足が悪い、目が悪い、耳が悪い……といった障害と同じはずだ。
問題を起こした彼は、脳に障害があるのかもしれない。
だとしたら、「頭悪い」という言葉は、差別していることになりはしないか?

問題の彼は、整然とした自己主張をする能力はあるようだが、自分の行為が人に迷惑をかけていると理解できていないのかもしれない。
この場合、「適応障害」あるいは「パーソナリティー障害」などが疑われる。
ただ犯罪者として見るのではなく、その原因がなんなのかつきとめないと、精神的な障害のある人を侮辱していることになるリスクがある。

万引きなどの軽犯罪から、殺人などの重犯罪まで、犯罪者は程度の差はあれど、精神的に病んでいるといえる。
つまり、脳に損傷または機能障害があるということだ。
それが「頭悪い」ことの原因でもあるんだ。

だから、安易に「頭悪い」と切り捨てることは、差別であり排除につながる。
そこのところは、よく考えて発言した方がいいと思うよ。

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