地球46億年の歴史から考える地球温暖化


地球46億年の視点

地球46億年の視点

度々取り上げている地球温暖化問題。
過去エントリの「地球温暖化とミニ氷河期、未来はどっちだ?」へのアクセスが多くなっているのだが、それに関連したニュース記事。

<探る見る>「地球温暖化はでっち上げ」か 気候変動繰り返した46億年 | どうしんウェブ/電子版(社会)

立命館大古気候学研究センター(滋賀県草津市)。国内の研究機関で古気候学の看板を掲げるのはここだけだ。センター長の中川毅教授(古気候学)は「地球は10万年単位で暖かくなったり、寒くなったりしている。地球の公転軌道が楕円(だえん)で、時代によって太陽との距離が変わるからだ。気温差は10万年単位で十数度あり、地球は放っておいても気候が変動する」と語る。

(中略)

グリーンランドでの調査では1万4700年前、数年の間に7度ほど気温が上昇したことが分かっている。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が21世紀末までの100年で、対策を何も講じなかった場合に最大5度上昇すると予測した数値を上回る。人間の活動による影響はなかったが、海流や風向きの急激な変化で気候変動が起きたとみられる。

(中略)

地球温暖化の原因はこれまで、工業化に伴う二酸化炭素などの排出が大きいとされてきた。ところが、米バージニア大のウィリアム・ラディマン教授(海洋地質学)は2005年、二酸化炭素は8千年前、温室効果が高いメタンガスは5千年前から増加しているとの学説を打ち出した。

二酸化炭素増加はヨーロッパ人が木を大量に伐採したから、メタンガスはアジアで始まった稲作の田んぼが発生源とした。人間の経済活動がなかったら、氷期が到来していたと推測し、学界に波紋を広げた。

(中略)

地球の気候は今後、どうなるのか。中川教授は「温室効果ガスは、たとえ今から排出を削減したとしてもしばらく増え続ける。一方、太陽は21世紀、地球を冷やす方向に作用するだろう」と予測する。太陽活動は短期では11年程度、長期では210年程度の間隔で変動しており、今後は低下するとみられている。過去の太陽活動低下期には、現在凍らない英国のテムズ川が凍結し、それを示す絵が残っている。日本でも飢饉(ききん)が頻発した。

長い引用になったが、これらの過去の事例や事象は、これまでも取り上げてきた。
IPCCが温暖化問題を大きくクローズアップするようになって、温暖化に異論を唱える科学者は異端的な扱いを受けてきた。

温暖化に疑問を呈している科学者は、トランプ大統領のように「温暖化はでっち上げ」といっているのではなく、人間活動由来の二酸化炭素を主犯とする説に異を唱えている。

これは政治的な問題ではなく、科学的な問題だということ。

因果関係を証明するためには、科学的検証が必要だ。
しかし、二酸化炭素主犯説では、説明できないことが多々あり、科学的説明に説得力が乏しい。

二酸化炭素の排出を削減することには賛成だ。
それは温暖化の主犯だからではなく、空気は綺麗に方がいいだろう、化石燃料に頼らずエネルギーの効率化はした方がいいだろう……という理由からだ。

前にも書いたことの繰り返しになるが……
温暖化が人間活動由来だとするなら、究極の温暖化対策は人口を減らすことなんだ。
世界人口は、2013年現在で72億人とされている。50年前の1963年は約30億人で、現在の半分以下だ。

1963年といえば、日本は高度成長時代であると同時に、様々な公害が蔓延していた時代。
車の排ガス規制はなく、工場からはなんの処理もされていない排水や煙が垂れ流しにされていた。二酸化炭素も膨大に出していたはずだが、その頃は温暖化の「お」の字もいわれなかった。

日本では少子化が問題にされ、人口は減少に転じている。
温暖化が人間由来とするなら、人口減少は温暖化対策になる。つまり、喜ぶべきことだともいえる。極端な話、人口が半分の6千万人になると、1925年(大正14年)相当となる。人口が半分になれば、エネルギー消費量も半分で済むわけで、温暖化対策にこれほど効果的なことはない。

人口減少を憂うのではなく、温暖化対策や環境保護にはメリットがあると、プラスに考えてもいいわけだ。

経済成長はし続けなければいけない、人口は増え続けなければいけない……といった、強迫観念とも思える願望というか幻想を持ち続けている限り、人類は地球の資源が枯渇するまで食いつぶすことになる。

無限に成長することは不可能だし、資源が有限だ。
その先にあるのは、自滅。

記事中にあるように、「二酸化炭素は8千年前、温室効果が高いメタンガスは5千年前から増加しているとの学説」だとすると、温暖化が始まったのはメソポタミア文明のひとつシュメール文明(紀元前8000年前〜紀元前2100年)のころからであり、近代文明の工業化以前という話になる。

水田がメタンガスの発生源だとすれば、メタンガス削減のために水田を減らさなければならない。家畜のゲップや糞尿もメタンガスの発生源とされているので、家畜も減らさなければいけなくなる。二酸化炭素だけ減らしてもだめなんだ。

つきつめると、やはり人口が多すぎるということになる。
温暖化の主犯は、人間そのもの、多すぎる人口かもしれない。
だとしたら、人口を抑制、または減らすことを考えなければいけなくなる。

経済成長を維持しつつ、人口減にならないように出生率を維持し、なおかつ二酸化炭素の排出量を大幅に削減する……というのは、二律背反でそんな都合のいい話はない。

たとえるなら、ダイエットに似ている。
太りすぎたのでダイエットしなければいけない人が、
「食べる量は減らせないし、もっとたくさん食べたい。運動するのは嫌いだからあまりやりたくない。だけど、体重は減らしたい」
と、いっているようなもの。

この例では、食べものの量が人口、カロリーが経済成長、運動は二酸化炭素削減努力、体重が溜まった二酸化炭素みたいもの。
体重を減らすには、量を減らし、カロリーを低くして、運動しなくてはいけない。運動すれば消費カロリーは増えるが、それ以上に多くのカロリーを摂っていれば、体重は減らない。
今現在の温暖化対策は、この状態だろう。

地球46億年の歴史の中では、生物の大量絶滅が5回あったとされる。
つまり、大量絶滅のたびに、地球環境はリセットされてきたわけだ。それ以前に繁栄していた生物は滅び、生き残った生物が新たな進化をして地球の覇者となる。

恐竜の絶滅後、地球の覇者となったのはほ乳類であり、人類がその頂点に君臨した。
大量絶滅は、1億〜数億年単位で繰りかえされている。最後の絶滅は白亜紀末で、6500万年前。まだ1億年には届かないが、そろそろリセットの時期だとしても不思議はない。

白亜紀末の恐竜の絶滅は、小惑星の衝突が原因だとされているが、じつはそれ以前から恐竜の種は衰退期に入っていたという説がある。小惑星の落下は、とどめを刺したにすぎないと。

人類がどんなにしぶとくても、知恵を出したとしても、今後1億年あるいは数万年にわたって、地球の覇者であり続けることは難しい。自滅するか、恐竜の二の舞かはともかく、いずれ滅びる運命かもしれない。

人類が成長と拡大をし続け、数万年を超える繁栄をするための方法がないわけではない。

その方法は、地球外、太陽系外に移民することだ。
SF的な話になってしまうが、光速の制約を迂回するワープ航法などのテクノロジーを獲得して、宇宙に進出すること。

近年の太陽系外惑星の発見から、地球タイプの惑星は少なくないことはわかってきた。
問題は、光年単位の距離を移動できないことだ。
Star TrekやStar Warsの世界のように、簡単に恒星間を移動できるのなら、居住可能な惑星は無数にあり、資源は無尽蔵だし、倍々で人口が増えても新天地を目指せば繁栄を継続できる……かもしれない。

人類が地球から出ることができないのであれば、いずれ人口は飽和し、人類を養えなくなる。すでに食糧問題は顕在化しているし、増え続ける人口を支えるのが困難になりつつある。これは自滅への入口だ。

正解するカド」に出てくる「ワム」があれば、エネルギー問題は解決できるが、化石燃料や原子力を使い続けている限り、人類は袋小路から出ることはできない。二酸化炭素よりも放射性廃棄物の方が、はるかにやっかいな代物なのだ。

パリ協定が誠実に実行されたとしても、焼け石に水だろう。
喫煙で肺がんになった患者に、
「1日20本も吸っていてはいけません。1本減らして19本にしましょう」
と、いっているようなものだからだ。

治療方法としては、まず完全な禁煙だ。
二酸化炭素が諸悪の根源だとするなら、即座に禁石油・禁石炭にし、原発も禁止し、再生可能エネルギーに大転換する……というのが処方だろう。

それができないのであれば、末期がんの余命を受け入れるしかなくなる。

ま、それでもいいんじゃね?……と思う。
地球46億年の中で、数千年間、人類は地球の覇者でいられた。
バトンはいつか渡す運命だ。
今後も数億年間、覇者のままでいようというのは、驕りだよ。

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