前にも書いた、サービス残業(賃金不払残業)の問題。
 以下の記事にあるのは、ほんの氷山の一角だろう。
Yahoo!ニュース – 時事通信 – サービス残業代の総額233億円=1524社が支払い-厚労省05年度調査

 厚生労働省は2日、過重労働や過労死の温床と指摘されているサービス残業について2005年度の調査結果を発表した。それによると、各地の労働基準監督署から是正指導を受け、100万円以上の残業代を支払った企業は1524社、総額は約232億9500万円に上った。
 企業数は調査を開始した01年度以来で過去最高。労働者や家族から労基署などへの投書や情報提供が増え、指導拡大につながっている面もあるが、サービス残業の実態も「高水準のまま」(同省労働基準局監督課)だ。 

 これは摘発された企業だけだし、実態は10倍、100倍あるように思う。
 私の勤める会社は、タイムカードがない。つまり、「証拠」を残していないのだ。知っててタイムカードを置かないのか、ずさんだから置かないのかはともかく、労働基準監督署に訴えても証拠がない。姑息なんだよね。

 だからといって、チクルわけにもいかない。従業員が10人くらいの小さな会社で、そんなことすれば、誰がやったかすぐにわかってしまう。そうなれば、今の職場にいられなくなる。だから現状に甘んじるしかない。
 簡単に転職できるわけでもないので、職があるだけマシなのだ。

 関連して、こんな記事。
サービス残業は違法です(徳島県庁)

1. 使用者が、労働者に残業をさせるには、法定根拠が必要です。労働基準法第33条「災害等による臨時の必要がある場合等」以外は、労基法第36条による「労使協定=36協定」の締結及び労働基準監督署への届け出が必要となります。

2. 使用者は、労働者に残業をさせた場合、労基法第37条に基づき「時間外25%、休日35%、深夜(午後10時から午前5時まで)はその上に25%」の割増賃金を支払わなければなりません。

3. 上記37条の規定に違反すると、労基法第119条による罰則(6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金)の対象となります。

4. 労働者が、未払いの割増賃金を裁判上請求した場合、裁判所は、未払い金のほか、それと同一額の「付加金」の支払いを命ずることがあります。

サービス残業解消の取り組みに関しましては、厚生労働省ホームページの「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針 (pdfファイル)」をご参照ください。

 具体的な罰則があるとは知らなかった(^^;)。
 しかし、この程度だと、抑止効果にはならないね。30万円くらいだったら、罰金払ってもたいしたことない。

 うちの会社は、いわゆる「年俸制」で給料は固定なのだが、その年俸は法定労働時間に対する年俸であって、いくら残業させてもいいわけではない……と、裁判事例で明らかになっている。
 残業のない日の方が少ないのが現状で、平均すると、週に15時間、月に60時間は残業している。

 うちみたいに10人以下の会社が、一番過酷な労働環境にある。中小企業でももうちょっと規模が大きくなれば、いくぶんマシだろう。
 人数が少ないので、代わりの人がいない。体調が悪いからと、簡単には休めない。ギリギリのところでやっているので、人数も時間も足りないのだ。
 会社はこれまでにいくつか転々としてきたが、残業代をもらっていたのは、最初に勤めていた50人規模の会社だけだった。
 以後は、10人以下の会社で、2~3人という会社もあった。当然、残業代などはなかった。20年あまり残業代とか有給休暇とは無縁な仕事をしている(^^;)。

 どういう仕事かというと……
 グラフィックデザインの業界だ。、出版等のデザインをする仕事。
 この業界は大手の会社の下に、うちのような小さな会社が孫請け(あるいは、ひ孫請け)でぶら下がっている。さらにその下にはフリーランスが下請けにいる。私は以前は、そのフリーランスだった。ただ、大元の出版社と直ではあったのだが、ひ孫請けの仕事もやっていた。
 大手は残業代を出す余裕はあるだろうが、下請けは安いギャラで仕事を受けているわけで、余裕はなくなる。

 中小企業はどこも似たようなものだろう。
 厳しい労働条件でも、働けるだけマシだと考えてしまうのが、貧乏人の辛いところかな。

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