加熱式タバコは今後どうなるか?


タバコを駆逐しようとする非喫煙者の攻撃は、すさまじい執念がある。
Yahoo!ニュースで、タバコ関連の記事があると、コメント欄はバッシングの嵐。喫煙者を容赦なく罵倒し、人間のクズ扱いだ。

タバコの害があることは事実だし、健康を考えるのならタバコはなくなったほうがいいのかもしれない。
ただ、あまりにタバコばかりが攻撃されすぎているように思えるのが解せない。

酒(アルコール)による健康被害もあり、飲酒運転による悲惨な事故もあとを絶たないが、酒を禁止する世論にはならないんだよね。
酒は量の多少に関わらず、脳細胞を破壊するという研究報告もある。
→「350ml缶ビールを週に9本以上飲むと脳の海馬が萎縮する? 英研究
飲酒の習慣は、脳の萎縮……つまり、認知症を自発的に招いているともいえる。
にもかかわらず、酒についてはあまり厳しいことはいわれない。

嫌煙運動の成果として、公共の場での喫煙は禁止され、受動喫煙もかなり少なくなった。
だが、タバコを燃やさず有害な煙を出さない加熱式タバコが登場したことで、状況が変わるかもしれない……という記事が以下。

喫煙は悪か、加熱式たばこの急増が社会に変化促す アイコスの大ヒットからニコチンをめぐる論議が世界で本格化(1/7) | JBpress(日本ビジネスプレス)

 急増する加熱式たばこユーザーを背景に、東京都は7月、紙巻きたばこと加熱式たばこを区分し、加熱式たばこの規制を一部緩和する条例を定めた。政府も対応に動き出している。

加熱式たばこを巡る議論は日本だけでなく世界にも広がっており、各国でその扱いや規制のあり方が話し合われている。

(中略)

これに加えてPMIは、人の活動が屋内空気環境に与える影響に関しても調査している。

結論からいうと、その調査で、レストランやバーにおいては加熱式たばこのエアロゾルによる空気汚染よりも、調理や人の飲酒によって発生する有害物質のレベルのほうが高いことが明らかになったという。

調理や化粧品の使用など日常生活における典型的な活動は、屋内空気環境に著しく大きな影響を与える。

(中略)

特に、人が飲酒した場合のアセトアルデヒドが、高い量で検出されたと報告している。

私は喫煙者だったが、加熱式タバコ(Ploom TECH/プルーム・テック)に変えた。
火を使わない、煙が出ない、ということでは、喫煙者にとっても加熱式タバコは恩恵がある。火を使うことは、それ自体にリスクがあるし、煙は体や服にタバコ臭を付着させてしまう。喫煙者であっても、他人のタバコ臭は気になるんだ。

Ploom TECH

タバコとしてのプルーム・テックは、かなりライトなタバコだ。
カプセルに入ったタバコの葉から出てくるニコチンは、5〜6回くらいの吸引でほぼ出尽くす感じ。カプセルの使用済みを、プルーム・テックの本体LEDが点滅して知らせてくれるが、点滅する以前から、フレーバーの蒸気以外は出ていないと思う。

いずれにしても、プルーム・テックを吸うようになって、ニコチン依存度は下がっているのが実感。

前述の引用で笑ってしまったのは、
人が飲酒した場合のアセトアルデヒドが、高い量で検出された
という部分。

いわば、受動飲酒だよね。

タバコの受動喫煙で、あんなに叩いたのだから、受動飲酒も同様に叩かなくちゃいけない。
週末の電車に乗ると、酔っぱらいの酒臭い人に出くわすことが多いが、彼らは発がん性物質のアセトアルデヒドを発散しているのだ。
タバコと同類なのだ。
嫌酒運動を展開しなくてはいけない!

……と、ならないのが不思議。

私は酒は飲まないので、世の中から酒がなくなっても困らない(笑)。むしろ歓迎だ。それはタバコを吸わない人が、タバコを排除する気持ちと同じ。
酒が禁止されれば、アルコール中毒はなくなるし、酒による健康被害はなくなるし、飲酒運転での事故もなくなる。いいことづくめじゃないか。

記事には、以下のような指摘がある。

そもそも、なぜそこまでしてニコチンをとりたい人がいるのか。そのうえ、たばこ会社が巨額の投資で新製品を開発して、ニコチンを摂取したい人を支援することはなおさら不明。

ニコチン摂取がおかしいという理屈だが、上記の文章で「ニコチン」を「アルコール」に置き換えてみよう。
ニコチンもアンコールも、習慣性、依存性のある化学物質ということでは同類。

アルコールは容認されてニコチンが容認されない理由はなに?

科学的な説明は困難であり、社会的、文化的な説明になってしまう。それは価値観の相違でしかない。

紙巻きタバコと加熱式タバコは、原料は同じでも、似て非なるものだね。区別するのは必然だと思う。
ただし、だからといって、加熱式タバコをどこでも吸っていいかというと、そうもいかないだろう。
エチケットというか良識は必要。
ところかまわず立ちションしてはいけないように、加熱式タバコを吸うにしても適切な場所はあったほうがいい。

加熱式タバコが健康に与える影響を、タバコ会社がいろいろと科学的な説明をしているが、それが妥当かどうかは検証が必要だろう。自分で自分の評価をすることほど、あてにならないものはないからね。

第三者による加熱式タバコについての検証が、ボチボチ出始めていて、やはり有害だとする説もある。
誰も無害だとはいっていないはずで、紙巻きタバコに比べれば害は少ないといっているだけだ。
それをいいだしたら、サンマを焼く煙にだって発がん物質は含まれているのだし、「サンマを焼くな」って話をしなくちゃいけなくなる。

過去記事の『「タバコの煙」 vs 「車の排気ガス」、どっちがより有害か?』に書いたが、排気ガスの方がタバコの煙よりも深刻な問題なのだ。排気ガスは温暖化の原因にもされている。それは個人の健康だけでなく、地球環境そのものを脅かしている。
にもかかわらず、車は禁止にならない。厳密にいうと、内燃機関の車だが。

リスクに対する認識の度合いが、科学的な考察によるものではなく、感情的・感覚的な主観で行われていることが問題なんだ。

加熱式タバコの扱いが、今後どのようになっていくのか?
紙巻きタバコが加熱式タバコに完全に置き換わるようになったら、変わるかもね。

ただ、現状、メーカーごとに3種類のフォーマットがあるわけで、規格の統一は必要な気がする。先行したのはIQOS(アイコス)だが、使い勝手や見た目で優れているのは「Ploom TECH(プルーム・テック)」だと思う。
かつての、ビデオの規格のベータ vs VHSみたいな感じ。
淘汰されていくだろうが、生き残るのはどこかな?

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