日経のサイトで、日本のサッカーについて、サッカーの専門家ではないコラムニストが、時期を同じくして、同じような論点で触れていた。
 視点は、「サッカーと日本人」そして「サッカーと野球の対比」である。

日本と外国の若者の差がどんどん開く | 時評コラム | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

 日本人は集団主義だと言われるが、チームワークを発揮できる場面が限られている。たとえば「30人31脚」や大縄跳びのように、横並びで同時に動くことは得意だ。しかし、サッカーのように、個人がそれぞれの判断で、しかも連動しコミュニケーションをとっていくことは苦手である。野球はどうなのか。あれは、守備位置が決まっているから日本人に向いていた。

代表発表に思う ~日本代表が“勝てない理由”は? | キャリワカ:ライフデザイン | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

 そして出された結論。

 現在のサッカーの中心は、西ヨーロッパ、とりわけ以下の5カ国がコアとなって世界のサッカーの潮流を作っているというのだ。

 「フランス」「」「オランダ」「ドイツ」「

 本書は、この5カ国とのネットワークが重要だと位置づける。そして、こうしたコアの国々との人的交流(選手、指導者の登用)、、情報等々が、アップデートなサッカーをする上で欠かせないことだと分析している。

 異論はもちろんあるだろう。

(中略)

野球における日本人メジャーリーガーたちの存在

 WBCを連覇した日本の野球。

 こちらも地理的な条件で言えば、本家のアメリカからは太平洋を挟んで遠い位置にある。

 しかし、日本はそんな環境を吹き飛ばす快進撃を続けている。

 おおざっぱなくくりとして、日本人論ともなっているが、それがサッカー日本代表が勝てない理由とするには、いささか乱暴ではある。
 乱暴ではあるし、ステロタイプでもあるが、妙に納得してしまうから不思議。
 おそらく、こういう「日本人論」が通用するのは、日本ならではだろう。
 アメリカ人、フランス人、ドイツ人……といっても、移民を受け入れている国々では、画一的な国民論は成立しにくい。国として、ある程度の特徴はあるものの、日本人ほど画一的ではない。
 裏を返せば、多様性を認めないのが日本だから、個性が埋没してしまうサッカーチームになってしまうともいえる。

 サッカーのプロ選手になるような人は、日本の中では普通の人たちよりも個性が強く、突出した能力の持ち主である。
 そんな日本代表チームが世界を相手に戦うと、どういうわけか平凡な日本人になったように見えてしまう。
 チームワークは必要だが、日本人にとってのチームワークは没個性で自己主張を封じることになっている。
 出る杭は打たれる……である。
 「みんなと一緒に仲良く」がチームワークだと錯覚し、周りに合わせることを第一に考える。
 海外で活躍する選手は、没個性では活躍できない。
 中村俊輔や本田が海外で活躍できたのは、個性を発揮したからだろう。周りに迎合していたら、レギュラーにはなれない。

 ところが……だ。
 海外組が代表チームに入ると、なぜか埋没してしまう。
 多様性に対してアレルギーのある日本人は、出っ張った杭を叩かずにはいられないらしい。
 強すぎる個性は、わがままと映り、メディアも叩く。
 叩かれているうちに、牙を抜かれてしまうのだ。いや、牙を抜いているのか。
 岡田監督が、新戦力として試した選手でも、使いこなせなかった選手は、御しきれないと思ったから外されたのだろう。松井や本田は最終的にメンバーとして残ったが、当初に比べれば荒々しさが薄れて、牙を抜かれてしまったようにも見える。
 監督としては、その方が扱いやすい。
 「コンセプト」という縛りをかけることで、尖った選手を束縛するのが、岡田監督のやり方でもあるのだろう。

 海外のメディアでも、自国のチームに対して辛辣な論評をすることはある。
 だが、出過ぎた杭を叩くような批判ではなく、出ていないことを批判しているように思う。批判の姿勢そのものが、正反対ではないだろうか?

サッカーと日本人
 現状では、うまく馴染んでいないようだ。ある意味、Jリーグは日本的なガラパゴス化だともいえる。
 外国人枠を撤廃でもして、多様性をもっと広げないと、内弁慶な選手しか育たないような気もする。ヨーロッパにどんどん選手が出て行ければいいが、それはなかなか難しい。ならば、逆に日本に外国の選手を集めればいい。それで日本サッカーの国際化ができる。
 外国人選手は、助っ人として尖った個性と能力が求められ、認められるが、日本人選手にはそれが求められていない。
 FWなのに点を取れなくても、献身的な守備をすることで褒められる……というような、本来の機能を果たさずとも、代替行為や自己犠牲が評価される。そうしたことが繰り返されていくと、いつのまにか守備を重視するFWになっている選手……。
 日本のサッカーが強くなるには、日本的な価値観を壊すことが必要なのかもしれない。

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