「脳トレ」ゲームがブームらしいが……というか、ピークは過ぎたか?
 脳を鍛えるという触れ込みだが、その効果を検証したというのが以下の記事。

「脳トレ」効果に疑問…英で1万人実験 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 コンピューターを利用した脳トレーニング(脳トレ)は、健康な人の思考力や記憶などの認知機能を高める効果は期待できないことが、ロンドン大学などの1万人以上を対象にした実験で分かった。

 脳トレは世界的ブームになっているが、大規模な検証はほとんどなかった。英科学誌ネイチャーで21日発表した。

 18~60歳の健康な1万1430人を三つのグループに分け、英国で販売しているコンピューターゲームをもとにした脳トレを1日10分、週3日以上、6週間続けてもらい効果を調べた。

 最初のグループは積み木崩しなどを使った論理的思考力や問題解決能力を高めるゲーム、もうひとつのグループはジグソーパズルなどを使った短期記憶や視空間認知力を高めるゲームをした。残り一つは、脳トレとは無関係のゲームを行った。

 その結果、脳トレを続けたグループでは、ゲームの成績は向上したが、論理的思考力や短期記憶を調べた認知テストの成績はほとんど向上せず、3グループ間で差がなかった。

 まぁ、ある意味、当然の結果かな。
 脳の処理能力は、成人したらほぼ固まってしまうから、下がりこそすれ、劇的に上がることはなかろう。脳細胞は毎日ハエ一匹分ずつ死んでいくんだからね。
 ゲームの成績が上がったのは、パターン化された作業に慣れて「要領が良くなった」という結果だろう。

 ここで問題なのは、検証の方法だ。
 「1日10分、週3日以上、6週間」というのが、適切だったかどうか。
 もうひとつ、認知テストの内容は適切だったかどうか。
 認知テストも、毎日やっていたら、ゲームと同様に成績は向上するだろう。脳トレゲームだって、1回目より10回目の方が成績は良くなっているはずだからだ。
 つまり、経験値の差が出る。

 検証するのなら、もっと踏み込んで、脳のMRIでも撮って、脳活動の変化を追うべきだったね。
 テストというのは、問題の難易度や不確定な要素があるから、定量的な比較には適していない。

 とりあえず、検証してみた点は評価できるが、この検証方法にも盲点があるから、突っ込みどころを排除できる検証を重ねる必要がありそうだ。

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