子どもの学力と親の年収との関連性を調査したという記事があった。
 ある意味、当然とも思える結果になっていた。

学力:年収多い世帯の子供ほど高い傾向…文科省委託研究 – 毎日jp(毎日新聞)

 年収200万円台の世帯と1200万円以上の世帯では、昨年の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の平均正答率(小6国語B、算数B)に約20ポイントの差があることが、文部科学省の委託調査で分かった。一方、年収にかかわらず、親が「ニュースや新聞記事について子供と話す」「家に本がたくさんある」などと回答した世帯の子供ほど学力が高い傾向もみられた。

 文科省の委託を受けた耳塚寛明・お茶の水女子大教授らの研究グループが、昨年12月~今年2月に全国の5政令市の小学校100校を対象に保護者約5800人にアンケートし、昨年4月のテスト結果との関係を調べた。

 調査によると、基礎問題(A)と活用問題(B)のいずれも、年収が高い世帯の子供ほど正答率が高い傾向があった。最も差がついたのは算数Bで、200万円未満の世帯は42.6%、200万円台は45.7%に対し、1200万円以上1500万円未満は65.9%、1500万円以上も65.6%に達した。

 塾や習い事など学校外教育への支出額と学力にも相関があり、全く支出のない世帯は、月5万円以上支出する世帯と比較して正答率が23~27ポイント低かった。

 また、親自身の普段の行動を尋ねたところ、高学力層では「クラシック音楽のコンサートに行く」「お菓子を手作りする」などの回答割合が高く、低学力層では「パチンコ・競馬・競輪に行く」「カラオケに行く」などの回答割合が高かった。

 耳塚教授は「家計だけが学力を決めるわけではないが、影響力は相当大きい」と分析する。【加藤隆寛】

 学力といっても、子どもが独学するわけではないから、教育を受ける環境……つまり、生活環境が関係してくる。
 裕福であれば生活や教育環境も豊かになるが、貧乏であれば住むところや食べるものに始まって教育を受ける環境の質も下がる。
 教育環境の質が下がれば、子どもの学ぶ機会が減ったり、学ぶ内容まで低下する。
 一番の教育は、親から子に対してだから、親がいい加減だったら子どももいい加減になる。
 それは「しつけ」にも現れる。
 ときどき、電車で落ち着きなく騒ぐ子どもがいるが、親は注意しないか、逆にヒステリックに怒っていたりする。両極端だが、どちらも子どもに対する「しつけ」ができていない。
 教育ができていないということだ。しつけは信頼関係や愛情の度合いなど、親子関係の基本だ。
 おそらく、そういう家庭は、あまり裕福ではないのだろう。親にも子どもにも、精神的な余裕がなく、ストレスをためていると想像できるからだ。そのストレスの一因は、経済的な余裕がないことから発生する。
 前々から書いているが、貧乏すると精神的にも貧乏になるんだ。

 記事中で興味深いのは、「低学力層では「パチンコ・競馬・競輪に行く」「カラオケに行く」などの回答割合が高かった。」という部分。
 余暇の時間は、収入の高低に関係なくあるものだ。ただ、裕福な方がその時間は多くなるだろうが。
 その余暇の時間を、どう使うか、なにに使うか、有意義に過ごすか……ということで、経済的な余裕が影響する。
 パチンコや競馬などのギャンブルに費やすのは、経済的な余裕がないことの現れだろう。少ない投資で大きな見返りを期待して、ギャンブルに興じるわけだが、これらのギャンブルは基本的に胴元は儲かるが賭ける人は儲からない仕組みになっている。たまに勝つことはあるかもしれないが、それまでに投じた金額を回収し、利益の方が上回ることはほとんどないはずだ。

 つまり、パチンコや競馬は貧者のギャンブルなのだ。

 ラスベガスで、大金を賭けてポーカーをするような富豪とはわけが違う。
 パチンコに熱中するあまり、車に閉じ込めた子どもを死なせてしまったというニュースが、昨日もあったばかりだ。
 その母親は、おそらく裕福な経済状態ではなかったと思う。
 2時間をどう有意義に過ごすか……という場面で、パチンコに走るのと、子どものためにお菓子を作るかの違い。その選択に、経済的・精神的な豊かさの度合いが反映されている。

 「ハングリー精神」という言葉がある。
 高いところを目指すために、どん欲になれ……というような意味合いだが、ほんとうにハングリー(空腹)だったら、なにもできなくなってしまう。
 精神論で片付ける、古風な考え方だ。
 飢え死にしそうなくらい空腹だったら、とんでもなくすごいことができるかといえば、そんなことは不可能。死んでしまう。
 空腹=貧しい=不十分、というロジックで考えると、生活は空腹、考え方も空腹、愛情も空腹、教育も空腹、精神的にも空腹……と、なにもかも空腹になり、子どもはスクスク育つことはなく、学力も伸びないことになってしまう。

 パチンコ屋は一時期よりも厳しくなったとはいわれるものの、繁盛しているようだ。
 それは、ほかにすることがなく(考えることができない)、貧しい人たちが多いからだろう。
 自分の親が、パチンコに夢中になっていたら、情けなく思っただろうね。

LINEで送る
Pocket
Share on LinkedIn