今朝書いた、「岡田監督のビッグマウスの呪縛か?」の続き。

記者のコラムや一般のブログで、昨日のオーストラリア戦について、感想や分析がいろいろと書かれている。
その多くは、失望と悲観、問題点の多さを挙げている。
批判的な意見が多いのは、期待が大きかったことの反動だろう。
私もそのひとりだ。

そんな記事の中で、もっとも的確かつ痛烈に表現していたのは、以下の記事。

スポーツナビ | サッカー|日本代表|最終予選の終わりに(2/2)

 はっきり言おう。今の岡田監督の強化のための方策というものは、有名大学に合格するために、暗算の速さを究極まで高めようとしている“だけ”のような気がしてならない。もちろん実際の試験では、計算の速さだけでは解決できない、さまざまな応用問題がある。それを、暗算のスピードと正確さだけで打破しようというのである。それも、たった1年で。いかに好意的に考えても、これは「無謀である」と言わざるを得ない。

【掲載写真のキャプション】
愚直なまでに“自分たちのサッカー”を貫く岡田監督

岡田流パスサッカーは、格下相手には通用したが、格上相手には通用しない……ということが、ほぼ証明されたようなものだろう。
日本を封じることは、簡単だよ……と、オーストラリアが実証してみせた。
岡田監督や選手たちのインタビューで、よくいわれたことに、

「自分たちのサッカーができなかった」
「パスミスが多かった」
「同じ失敗を繰り返してしまった」
「精度が足りなかった」
「集中力が足りなかった」
「相手のペースに合わせてしまった」
「方向は間違っていない。少しずつ進歩している」
「チームとして、まとまってきてはいる」

……等々。
何度、同じ反省を聞いただろうか?
いっこうに改善されていないということではないか?

ぶっちゃけ、どんなにミスが多くても、勝ちきるだけのパワーがあれば、そんなにたいした問題ではない。
ブラジルだってスペインだってオランダだって、ミスはする。致命的なミスだってあるだろうが、それを埋めるための得点を取ればいいだけのこと。
日本に足りないのは、ミスしたことでパニックになってしまい、シュートを打つこと、点を取ることを忘れてしまうことだ。

「日本のサッカーをすれば……」と監督も選手も口をそろえて言う。
だが、それをさせてくれないのが世界レベルだろう。

パスが通らなくなると、とたんに連携が乱れてしまう。みんながみんな、焦ってしまっているように見える。
パニックが伝染して、次から次にミスを連発する。それがさらにパニックを招き、冷静さはどんどん失われていく……という負のスパイラル。
「チームとしてまとまってきた」というのは、プラスに働くときにはいいゲーム運びになるが、負のスパイラルに落ち込むと、いつもはできていることができなくなり、一斉にミスが連動してしまう。

それは、選手間の依存度が高くなっているからではないだろうか?
ゴール前でシュートではなくパスを選択してしまう……というのが、典型的だが、「オレじゃなくてアイツに」と決定権をゆだねてしまう。まとまっているがゆえに、「オレが決めてやる」と飛び出していけない。

ミスを反省することは必要ではあるが、ミスを完全になくすことなど不可能だ。完璧なサッカーを目指しているようだが、そんなことができるチームは、世界のどこにも存在しない。

日本ではサッカーに限らず、ミスをすることを過大に恐れる傾向にある。新型インフルエンザの過剰な検疫でもそうだったが、たったひとつのミスも許さないという風潮がある。マスクをしたからと感染が100%防げるわけでもないのに、マスクの買い占めに走ってしまう。そうすることで「安心」する。
目先のことにとらわれて、もっと大切なことを見逃すことになる。

ミスは少ない方がいいが、かといってミスを恐れていたら始まらない。
ミスから1点取られたら、1点取り返せばいい。
そういうポジティブな方向に意識を切り替えられないのが、日本人なのだと思う。

バスの正確さとスピードの速さで勝負しようとするのなら、今の2倍、3倍の正確さとスピードが必要だろう。誰も追いつけないくらい速く正確にだ。それならば、世界に通用するかもしれない。
だが、今のが限界だろう。

岡田監督就任当初から比べれば、いいチームになってきた……というのは、その限界に達しているからだと思う。もうこれ以上のパスやスピードは、伸びしろがない。さらに速くなんて、無理な注文だ。

ミスしたことを引きずるのではなく、ミスを帳消しにする得点を取ること。
「言うは易し、行うは難し」だが、それしかないと思う。
そのためには、なにが必要なのか?

少なくとも、現状のままでは何も変わらない。
愚直と無謀の先には、明るい未来はない。
適切な目標と対策、それに向かう勇気と決断が必要だ。
1年後の本大会で、希望を持って応援できるようにして欲しいと思う。

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