脳で考えていることを、データ化してコンピュータで読み取れる……というのは、電脳世界SFでは当たり前のように前提条件となっている。
 しかし、そもそも意識=意思をデータ化するのは、たやすいことではない。
 意識がどこで発生するか?
 意識は進化のどの段階で発生したのか?
 そもそも意識とはなんなのか?
 私たちは脳で考え、脳で世界を見ているが、脳=意識なのかどうかも定かではない。
 一説には、意識は量子的な現象だとか……。
 参考書↓ これは理論物理学者ロジャー・ペンローズの著書で、読み物としても面白い。
ペンローズの量子脳理論―21世紀を動かす心とコンピュータのサイエンス

 原始的な生物にも、脳または脳の前段階である神経系がある。
 では、脳があれば意識があるのか?……というと、疑問符になる。

 コンピュータを意識だけでコントロールできれば、電脳世界がよりリアルになる。
 キーボードやマウスでは、“没入”というわけにはいかないからだ。
 で、こんなニュース。
asahi.com: 念じた通りにジャンケンロボ 脳の情報を信号化

人が「グー」「チョキ」「パー」の手の動きをするときの脳活動を、機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で検出。コンピューターで解読してロボットに伝えたところ、9割近い精度で同じ動きを再現できた。この技術を応用すれば、重度の身体障害者向けに、脳からの信号だけで思い通りに作動する電動車いすや人工発話装置などがつくれるという。

 システムから見ると、意識を読み取っているというよりは、考えることで脳が活動する際に、血流が増えるという間接的な状態から、意思を推測しているようだ。
 乱暴なたとえでいえば、パソコンのハードディスクが「コチコチ」となっているから、「いま、ドライブが動いている」と判断しているようなものかな。
 本当の意味で意識を読み取るというのは、
「我思う、ゆえに我あり」
 と考えたときに、その文字列をコンピュータが画面に表示することだ。
 だが、そういう電脳インターフェースの時代は、まだまだ先の話。

 その他の参考文献は、こんなものがある。
脳と心の量子論―場の量子論が解きあかす心の姿

量子進化―脳と進化の謎を量子力学が解く!

こころの量子論―こころの構造と脳

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