「新顔……新しい家族になるのか?(汗)」

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猫を拾ってきた。

保護した、というのが正しいかもしれない。

昨晩、妻と合流して試写会に行った帰り、自宅への最寄り駅を降りてから、近所のラーメン屋に夕食を食べに行った。

すると、ラーメン屋の数軒となりの前に、うずくまっている猫がいた。猫がいるとめざとく発見する妻が、するすると近づいていった。妻はしばらく猫を可愛がっていた。根っからの野良猫ではなさそうで、毛艶もよく、やたらと人なつこい。まだ幼さの残る猫で、おそらく生後半年〜1年未満だろうと思う。

猫のいた古ぼけた店は、近々ビルが建つ予定で、人が住んでいる気配はない。猫を発見したとき、小雨が降っていて肌寒く、子猫は腹を空かせているようだった。

とりあえず、ラーメン屋に入って、食事を済ませた。

店を出てきて、猫のいた場所を見ると、まだその子はいた。私が近くの自販機でタバコを買っている間に、妻は猫にかまっていた。

そして、帰宅。

テレビのニュースを見て、メールチェックをして、私は先に床についた。妻は懸賞ハガキを書いたりしたのち、布団に入ってくる。

だが、妻はなにやら眠れないらしく、うにゃうにゃと頻繁に寝返りをうっていた。

「眠れない〜」と妻。

「あの子、まだいるかな? お腹すいてるかな?」

どうやら、妻は子猫のことが気になっているらしい。

「じゃ、見てくれば?」と私。

「ひとりで行くのはいや〜」と駄々をこねる。

時刻は3時くらいである。無理もない。

「なら、着替えろよ。一緒行ってやる。行ってみていなければ、それで気が済むだろう?」

ごそごそと起きあがって、外出するために着替えた。妻は猫の餌を持参して、問題の場所へと向かった。そこは自宅から、ほんの1〜2分のところである。

遠目には猫の姿は見えなかったが、近づいていくと、建物の脇からにょろにょろと出てきた。

その子は、まだそこにいた。

持ってきたドライフードを与える。パクパクと数口食べた。だが、子猫は甘えたいらしく、妻や私に体をすりよせてくる。人慣れしていることは間違いない。飼い猫だとしても、最初に見つけたときから、5時間は経っているので、同じ場所にいることはちょっと不自然。帰るべき家があれば、雨が降って寒い場所にはいないだろうし、腹が空いていれば帰るはずだからだ。

「どうすんの? 連れてく?」私はいった。

「抱っこしたまま、連れていけるかな?」と妻。

妻は猫を抱っこして、歩き始めた。横断歩道を渡って、自宅に向かっていると、子猫はイヤイヤを始めた。おそらく行動範囲が狭いために、見知らぬ場所に行くのが恐いのだ。

子猫をいったん降ろして、私が代わって抱きかかえる。私の方が、猫を押さえていられるからだ。代わって抱っこをしたが、多少のイヤイヤはするものの、引っかいたり牙をむいたりはしなかった。抵抗は微々たるもので、性格的におとなしい子のようだ。

さして苦労することもなく、自宅へと連れ帰った。

自宅に戻ると、そのまま風呂場に直行。外にいた猫であるから、蚤がいることは必須なので、他の猫に移ることを防ぐためだ。完全ではないが、当面は接触をさけるのがベターだ。

風呂場に猫用のバスタオルをしいて、餌と水、そしてトイレを設置。明日にも動物病院に連れていくつもりだ。いちおうの検診と、蚤や耳ダニの検査と処置をしてもらうのだ。

この子を今後どうするのかは、まだ決まっていない。このまま8匹目として飼うのか、もとの飼い主を捜すのか……。

ともあれ、しばらくは我が家にいるだろう。

以下が、その子の写真である。たぶんメスだと思う。

さてさて……(汗)。

ラピ

▲ラピ

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