犬を射殺した事件記事で使われた銃のイメージ写真は正しくない

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人を襲った犬に13発を発砲して射殺したというニュース。
賛否いろいろあるようなのだが、動く標的に対する射撃能力が低かったとはいえるかもね。

人を襲った犬を「拳銃13発」で射殺した警官に非難の声・・・正しい対応だったのか?|弁護士ドットコムニュース

千葉県松戸市の路上で9月半ば、紀州犬に通行人ら3人がかまれ、腕などに軽いケガを負った。駆けつけた警察官3人が合わせて拳銃13発を発砲して、犬を射殺した。この警察の対応をめぐって、警察署には賛否の意見や問い合わせが殺到しているという。

人を襲った犬を「拳銃13発」で射殺のイメージ写真

人を襲った犬を「拳銃13発」で射殺のイメージ写真

拳銃を所持する警察官は、射撃練習を定期的にしているはずだが、おそらく動かない標的に対する射撃が中心で、動き回る標的に対する訓練はほとんどしていないのではと思う。
以下のサイトによると……

日本警察の射撃訓練

一般の警察官の場合は年に一回程度、合計で40から50発程度

……だそうで、訓練でもめったに射撃していないのだから、命中精度は落ちるよね。日本の場合、銃によって対象を制圧するというより、抑止力(威嚇)としての銃だからでもある。

ちなみに、上記記事でイメージ写真として使われている銃は、デザートイーグルだと思われるが、そんなごっつい銃を警察官は使ってないよ(^_^)。

制服警官の場合は、リボルバー式の「ニューナンブM60(国産)」「スミス&ウェッソンM37″エアウェイト“」「スミス&ウェッソンM360J”サクラ”」が主流だそうだ。

オートマチックの「SIG SAUER P230」も、一部では使われているが少ないらしい。
刑事や特殊部隊であるSIT(捜査一課 特殊犯捜査係/特殊捜査班)では、「ベレッタM92」や「H&K USP」なども使われている。

私はモデルガンをいくつかコレクションしているが、その中に、「ベレッタM92」と「H&K USP」がある。
ちょちょっと撮影した。

▼「ベレッタM92」と「H&K USP」

「ベレッタM92」と「H&K USP」

「ベレッタM92」と「H&K USP」


▼「H&K USP」を持つと……

H&K USP

H&K USP


……このくらいの大きさ。

これらのモデルガンは、サバゲー用のものではなく、射出機能のないものだ。サバゲー用のものは「エアソフトガン(あるいはエアガン)」と呼ぶのだが、一般的にはモデルガンと混同されているようだ。

撮影した2つのモデルガンは、ヘビーウェイトモデルと呼ばれ、実物の銃の80~90%ほどの重さになるように作られている。それでもずっしりと重く、銃の質感をうまく再現している。

記事の内容はともかくとして、イメージ写真としてデザートイーグルは不適切。
銃ならなんでもいいという感覚でチョイスしたのだろうが、日本人の銃に対する知識のなさを象徴しているようにも思う。

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