スマホに取り憑かれる人々

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A woman who can't keep the phone out of her hand, even in the shower.

A woman who can’t keep the phone out of her hand, even in the shower.

一昨日のTVニュースで、SNSでのトラブル相談の件数が激増しているというのがあった。
SNSで被害に遭わないためには、どうしたらいいか? という話になっていたのだが……

「SNSやらなきゃいいじゃん」

……と、ツッコミを入れていた(^_^)
そうまでしてSNSをやりたいのかね?
ほかにすること、ないのかな?
もはや依存症だが、禁煙、禁酒するのと同じで、断つことを学ばないとだめなんだろうね。

スマホを片時も離せない人が増えているそうだが……

日本人は「スマホの危険性」をわかっていない | オリジナル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

有力調査機関であるPew Research Centerによると、40代以下の8割の米国人はベッドサイドにスマートフォンをおき、4割の人間がトイレの中でもそれをチェックするとされる。

シャワーを浴びている間も電話を手から離せないという人は12%、さらに驚くべきことに、20%の成人男女が、セックスの最中ですらスマートフォンを利用しているというデータさえある。これを異常事態と言わず、なんと言おうか。スマホ利用は、もはや人々の「習慣」にプログラミング化されてしまったに等しい。

もはや「病気」だね(^_^)
スマホを持っているのが、必ずしもSNSのためだけではなく、ゲームの割合も多いはず。
社会問題にもなった「歩きスマホ」は、一時期に比べると減ったように感じるが、まだまだいる。駅の中を歩いていて、前の人がのろのろ歩いているなーと思うと、たいていは歩きスマホだ。のろい奴がいると、後ろがつかえるから人の流れに渋滞が発生する。ラッシュ時は停滞が起こると、ますます混雑してしまう。

歩きスマホよりも迷惑なのが、「いきなり立ち止まりスマホ」だ。スマホを見ていて、なにか注目するようなことが画面に現れるのだろう。いきなり立ち止まる人がいる。そいつは自分の世界に没入していて、周囲に人がいることなんて目に入っていない。ところかまわず立ち止まる。それが自動改札の直前だったりしても、他者を退けるATフィールドを展開する。エヴァのパイロット適正はあるかもしれないが、そういうのは使徒相手にやってくれ。

スマホ依存、SNS依存が蔓延っている今日だが、それも過渡期の現象ではある。
なんでもそうだが、いずれブームは過ぎ去る。

かつて、携帯電話が普及し始めた頃、電車の中で大声を出して電話している人が多かった。それが発端となって、電車内での携帯電話の通話を自粛するように呼びかけるマナーキャンペーンが展開された。当時はケータイメールもSNSも存在していなかったから、ケータイは電話するのがメインだった。
スマホに代わる新しいデバイスが登場するかどうかの予測は難しいが、いつまでもスマホが王様として君臨することはないとはいえる。スマホの発展形か、あるいはまったく新しい形態が、スマホに取って代わる。

SNSも拡大路線は伸び率が下がっているし、人口には上限があるから、いずれ頭打ちになって成長は止まる。
まぁ、あと10年はスマホ&SNSの天下は続くだろうけど、10年後には人々は新しいデバイスと新しいサービスに夢中になっているだろうと思う。

過去を振り返ってみると……
私は1970年代からコンピュータとつきあってきたが、だいたい10年スパンくらいで、時代の主役は交代してきた。
1970年代はパソコン登場以前の、巨大なオフコンが主役で、コンピュータは企業や学校が所有するものだった。小さなものでも中型冷蔵庫くらいあり、電源投入からシステムが起動するのに30分くらいかかるような代物だった。記憶装置は磁気テープや紙テープの時代。穴を開ける紙テープを糊でつぎはぎして、ブログミングを修正したものだ(^_^)。

1980年代になると、家庭用のパソコン(PC-98シリーズなど)が主役になった。CPUのクロックが8MHzとか12MHZ、メディアは5インチや3.5インチフロッピー、OSはMS-DOS、まだ一般的なネット環境はなかった。この時期、高価なパソコンはマニアのものだったが、より廉価に文章入力だけに特化したワープロが全盛になった。
1990年代になると、パソコン通信が全盛期を迎えた。閉鎖的な環境ではあったが、電子メールで文書やファイルを送れるようになった。電話回線はアナログの時代なので、アナログモデムが「ピーーヒョロヒョロツーーー」と呑気にデータを送っていた。

パソコン通信の最大手だったニフティサーブの中にあった、フォーラムやホームパーティは現在のSNSの原型だし、チャットはTwitterの原型ともいえるし、新聞記事のクリッピングサービスは現在のWEBメディアの原型だったと思う。
また、90年代から携帯電話が一般に普及し始めた。私が最初に持った携帯電話は、ソフトバンクの前身のJ-PHONEで、1998年頃。その後、ドコモを経て現在はauを使っている。
2000年代は、ケータイ(いわゆるガラケー)全盛期。ケータイでメールが送れるようになって、メールが一般にも普及することになった。個人メディアとしてのブログが普及したのもこの頃。

そして、2007年(日本は2008年)にiPhoneが発売され、2010年代はスマホの時代になった。ちなみに、私はiPhoneが日本で発売される前から、電話機能のないiPod Touchを使っていたので、その操作感には慣れ親しんでいた。

コンピュータの発展とともに成長してきた私にとっては、スマホやSNSに依存する必然性がない。形が変わり、高機能になってはいても、過去にあったもののバージョンアップでしかない。なにをいまさら……という感覚なんだ。うちの彼女も、PC-98時代からパソコンを使っているから、感覚的には同じだ。

多くの人は、インターネットが普及してから以降に、デジタル・ネット環境に入り込んだと思うから、免疫がないまま洗礼を受けたんだね。若い世代は、スマホからいきなり入っているだろうから、さらに染まりやすかったのだろう。

スマホに取り憑かれる人々というのは、電子機器やコンピュータに免疫がないのだと思う。そういう意味では、デジタル免疫不全ともいえる。
体の免疫力が弱いと、インフルエンザの流行シーズンに感染しやすくなってしまうように(※)、デジタル機器やネット環境に免疫がないから、スマホ依存やSNS依存になってしまう。

ファミコンやプレイステーションが全盛だった頃は、ゲーム依存が問題になったりしたが、家庭用ゲーム機の衰退が始まって、そうしたことはあまり取り上げられなくなった。

デジタルネイティブ」などという呼び方もあったが、あまり広まることなくほぼ死語と化している。昨今のスマホ世代は、デジタルネイティブというよりは、タッチ画面を器用に使いこなす指使いが上手なだけだ。デジタル機器やネット環境についての知識が豊富なわけではない。スマホは高度な技術によって支えられているが、使う人はたいした知識を必要とせず、指を動かして煩悩を発散しているだけ(^_^)。この単純さが、麻薬的な依存を産み出すのではと思う。

SNSでトラブルに遭って、いろいろと困ったり悩んだりするくらいなら、SNSをやめなさいよ。
そのために費やす時間がもったいない。
禁煙、禁酒があるのだから、禁S、禁スマもありじゃない?(^_^)

※余談だが、私はもう30年くらい、インフルエンザにかかったことがない(^_^)。ここ5~6年は、風邪もひいていない。毎日満員電車に乗っているから、ウイルスにはさらされているはず。予防なんて、なにもしていないけどね。

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