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 サッカー日本代表の監督が、ハリルホジッチ氏に決まった。
 その決定過程にはいろいろと問題はあるにしても、決められずにずるずると引っ張るよりはよかったのかな……とは思う。
 城彰二氏が、苦言を呈しているのだが……

<城が語る>ハリルホジッチ新監督誕生でもロシアW杯出場は危うい?! | THE PAGE(ザ・ページ)

 なぜハリルホジッチ氏だったのか? どういうコンセプトを抱き、協会は監督選びに入って、その過程はどうだったのか。協会が、ハリルホジッチ氏に求めるものは、ロシアW杯出場なのか。W杯でのベスト16なのか。ベスト8なのか。ベスト8だとすれば過去にW杯でベスト16の経験しかないハリルホジッチ氏にそれは可能なのだろうか。そして、その先のビジョンはどう描いているのか。そのビジョンの実現のためにハリルホジッチ氏は、どんな役割を果たすのか。この日の会見の中身を見ても、それらが不透明で見えてこない。

 協会の体質、方針、責任の取り方については同感なのだが、代表監督の条件については少々異論がある。
 ハリルホジッチ氏がW杯でベスト16までの成績しか残していないから、ベスト8以上を目指すには不適格とするのは違うだろうと思う。
 そういう条件を課すとしたら、優勝を目指すには優勝経験のある監督ということになり、その条件を満たす監督はほんの数人しかいないことになってしまう。まぁ、日本が優勝できるようになるのには、まだまだ何十年もかかりそうだし、私が生きているうちに優勝を目撃することはないかもしれない。
 W杯優勝経験のある監督でも、初めて優勝したときがあったわけで、それ以前に優勝経験がなかったから監督して不適格だったわけでもない。

 日本人監督の待望論もあるが、城氏の条件を前提とすると、日本人監督候補はすべて不適格になってしまう。ベスト8以上を目指す監督として日本人監督を起用するには、まず、他国のチームでベスト8以上の成績を取ってこい……ということになってしまう。
 そりゃ、無茶だろ(^_^)。

 W杯本戦を経験した選手が監督になって、監督としてW杯に臨むようになることが、当面の課題。
 城氏は、そのひとりだ。
 S級ライセンスを持っているんだから、解説者なんかやってないで、海外の2部でも3部でもいいから、監督の経験値を積んで、早い時期に日本代表監督になってくれ。
 選手経験のないサッカー評論家がぐちゃぐちゃ言うのは説得力がないが、城氏の解説にはある程度の説得力はある。しかし、元選手なのだから、やはり口先だけではなく、サッカーの現場でその経験と知見を活かしてほしい。

 ACLでのガンバ大阪(長谷川監督)や柏レイソル(吉田監督)を見ていると、Jリーグで結果を残しても、アジアで苦戦しているようでは、まだまだ世界では勝てないと思ってしまう。
 前にも書いたが、選手の育成は大事だが、監督の育成も同じくらい重要だろう。
 選手は海外に挑戦する人が増えたが、海外に出て行く監督は少ない。特に、本場であるヨーロッパに監督として挑戦する人は、極めて少ない。下部チームで監督の武者修行をしている人はいても、1部チームには皆無。日本のサッカーのレベルがヨーロッパ並になるには、監督としてもヨーロッパで通用する人が出てくるようにならないとだめだろうね。
 ヨーロッパのチームが強いのは、選手のレベルが高いだけでなく、監督のレベルも高いからだ。

 将来的なことを想像すれば、長谷部選手が引退後に監督になったら、いい監督になるような気がする。ドイツあたりで監督経験を積んで、いずれは日本代表監督に……というと、あと20~30年は先かな。
 それを見たい気もするが、見られない(生きてない)可能性の方が高い(^_^)b

 だからさぁ。
 城さん!
 あなたが日本代表監督として、2022年か2026年でベスト8以上に勝ち上がってくれ!!

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