物体のテレポーテーションが一段レベルアップ

LINEで送る
Pocket

科学関連の小ネタ。

見えるレベルの大きさの物体をテレポートする方法、NIIなど開発 – ITmedia ニュース

 目に見えるレベルの大きさの物体をテレポートする新たな方法を開発したと、国立情報学研究所とロシア科学アカデミーの研究チームが6月30日発表した。新たな「もつれ状態」を見つけることで、数千以上という原子のテレポーテーションが可能なことを証明したという。

(中略)

テレポーテーションといえば「スタートレック」の転送装置などSFではおなじみの技術。新技術では「人間のような物体に対しては量子状態がはるかに複雑であり、同じ方法を適用することはまだ困難」というが、「さらなる研究により、この手法を使ってより複雑な状態がテレポート可能になると期待できる」という。

巨視的物体をテレポートする手法

巨視的物体をテレポートする手法

スタートレックの転送装置は、はるか未来の話だが、原理的には不可能ではないってことだね。
大きな物体を、そのままテレポートさせるのは無理でも、テレポート可能な最小単位に分割すれば可能だと、この研究成果は示しているようにも思う。

最小単位をとれだけ大きくできるかがポイントだが、数千の原子を、数万~数十万、さらには数百万の原子まで拡張できれば、より大きな物体にも適用できそうだ。
たとえば、1円玉。

1 円玉を構成するアルミニウム原子は、約22,000,000,000,000,000,000,000個(千兆個の22,000,000 倍)ということなので、最小単位が100万原子個だとすると、2.2e+16(2.2×10の16乗)に分割してテレポートさせ、テレポート先で再構築すればいいということになる。……理屈の上では(笑)。

スタートレックの転送装置では、転送する人間なり物体なりを立体的にスキャニングして情報化し、転送先で再構築している。そのスキャニングの精度が、原子サイズになっている必要があり、その情報をいかに取り出してデータ化するかだね。

この記事での「目に見えるレベルの大きさの物体」というのは、肉眼で見える物体ではなく、電子顕微鏡で見えるレベルなので、スタートレックの世界はまだまだ遠い未来だ。

ちなみに、スタートレックは24世紀前後の設定になっている。

(Visited 12 times, 1 visits today)