日本でのセルフ出版の難しさ


電子ブックがなにかと注目されてはいるものの、まだまだ端緒についたばかりの状況。
kindleストアのランキングを見ても、売れているのはマンガ、ビジネス書、写真集(女性タレントの水着など)で、小説本は少ない。

しかも、ほとんどが既存の出版社の出しているもの。セルフ出版は可能にはなっているものの、認知度やストアでの扱いではかなり不利な状況だ。
英語圏では、セルフ出版からベストセラーが登場したりしているが、日本でそういう状況が起こることは難しいようだ。

米電子書籍で売れるのは1ドルと3ドル~セルフ出版最新データ : アゴラ – ライブドアブログ

ただ、日本の場合は、アメリカほどは恵まれない可能性がある。セルフ出版は、それが可能なプラットフォームが出てこなかったので、アメリカよりも5年あまり遅れてくると思われるが、それよりも、英語圏はワールドワイドに販売できるが、日本は日本語圏にしか、読者がいないため、市場規模が小さい。特に翻訳が難しい、小説等のハードルは高い。

英語圏が有利なのは、全世界で英語を解する人口が、約17億人いるとされているからだ。対して、日本の人口は赤ん坊まで含めて、1億2665万9683人(2012年3月末現在)である。

日本では100万部売れると大ベストセラーといわれるが、人口に対して(赤ん坊も含めて)わずか「0.789…%」でしかない。
17億人の0.7%だと、1190万人になる。桁違いだ。
英語の著作は、ベストセラーが出やすいともいえる。
市場規模が違いすぎるために、日本語の電子ブックは大ブレークしにくい。

電子書籍の利用動向に関する調査」によると、約5割の人が電子ブックの利用経験があるということなので、おおざっぱに見て約5000万人の潜在ユーザーがいると推定できる。
5000万人の0.7%は、35万人となり、電子ブックでは35万部売れれば大ベストセラーということになる。それほどのヒット作は希だろうから、大部分はもっと低い数字なのだろう。

kindleストアでセルフ出版の電子ブックを販売できるようになってはいるものの、現状はとりあえず売ることは可能だよ……というレベル。
出版社の出す電子ブックとの扱いの差は歴然としていて、カテゴリ分けのジャンル表示をしたときに、上位に出てくるのは至難の業。ある程度売れていると思われる、レビューがいくつかついているセルフ出版本は上位に出ているものもあるが、出版社本の方が知名度がある分、絶対的に有利。

試しに、私の出している電子ブックを探してみた。
・評論」カテゴリで「人気度」で表示させると……
全部で400ページあるようで、逆順で後ろから探した方が早いと思ったのだが、それができないので頭から根気よくページを表示させていくと、118ページ目に出てきた。もっと後ろかと思った(笑)。

kindleの文芸人気度順118ページ目

kindleの文芸人気度順118ページ目


このページまで来ても、セルフ出版と思われるものは、1ページ中に私のを含めて3点。
「人気度」順というのが、どういう基準なのか不明だが、販売数、レビュー数、アクセス数などの集計だとしたら、私の電子ブックが「火星の大元帥カーター/E・R・バローズ」や「グイン・サーガ95 ドールの子/栗本 薫」などと並んでいるのは驚きですらある(笑)。ちなみに、E・R・バローズの火星シリーズは、中学生時代に夢中になって読んだ作品だ。

▼私の電子ブックのひとつ
デビルライン〈SF短編集〉
デビルライン〈SF短編集〉 [Kindle版]
じつは、この本が売れているのかどうか、まだ売上げレポートが出ていない。パブー経由なので、1~2カ月遅れでレポートが出てくる。たぶん、何冊か売れたのだと思う。
逆にいうと、私と同じページにある出版社本も、たいして売れてないということだ。

セルフ出版は容易にはなったが、日本では売れるようにすることは難しい。人気ブロガーや著名人であれば、知名度を活かして告知することもできるだろうが、私のようなマイナーなブログでは、kindleに誘導することも難しい。
英語圏のセルフ出版のように、ベストセラーになったり映画化権が売れたりといったサクセスストーリーは、宝くじに当たるよりも可能性は低いのかもしれない。

【追記】
そのほかの私の電子ブックが、201ページ目にあった(笑)。

kindleの文芸・人気度順201ページ

kindleの文芸・人気度順201ページ


ここまでくると、おそらく1~2冊くらいしか売れていないと思われる。
出版社本も売れてないんだね。

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